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阿貴(アークエイ)。かくすればかくなることと知りながら、やむにやまれぬ大和魂。

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青森李登輝友の会ブログ

日本李登輝友の会の青森県支部です。略して「青森李登輝友の会」です。 皆様宜しくお願い申しあげます。

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政府見解 台湾の法的地位について (転載)

以下は「台湾の声」より転載です


【レポート】日本李登輝友の会総会記念講演と懇親会」に「1969年2月の予算委員会」とありましたが、正しくは「1964年2月の予算委員会」でしたので訂正いたします。

ここで、その質疑の関連部分を紹介します。中国の立場を代弁する社会党岡田春夫委員の質問により「日中国交正常化」前で、余計な「配慮」をしなくてよかった日本政府が、台湾の法的地位についてはっきりと立場を示しています。

昭和39(1964)年2月29日
衆議院予算委員会
岡田春夫(社会党)の質問
政府答弁者
 内閣総理大臣  池田 勇人
 外 務 大 臣 大平 正芳
 内閣法制局長官 林  修三
 外務事務官(条約局長) 中川  融

○荒舩(清十郎)委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 昭和三十九年度一般会計予算、昭和三十九年度特別会計予算、昭和三十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、締めくくりの総括質疑に入ります。岡田春夫君。

○岡田委員 私は、社会党を代表して、総括的な質問を池田総理大臣をはじめ各大臣にいたしたいと思います。私の質問を大別いたしますと、第一に池田外交の基本方針、第二に日中関係の諸問題、第三に日韓会談について質問をいたしてまいりたいと思います。(中略)

○岡田委員 その次。総理大臣は、台湾の帰属についても再三答弁をされております。その答弁は、帰属未確定という立場に立っておられます。たとえば、一月三十日の横路質問に答えて、「カイロあるいはポツダム宣言においては中国に入れるということに一応の話はなっておりますが、日本との平和条約で、日本は放棄したということだけで、どこに帰属するともきまっていないのが実情でございます。」このように御答弁になっておられます。以上の論拠に立って、台湾の帰属は条約上未確定であるという見解が、政府の見解でございますが、これは間違いございませんか。

○池田(勇人)国務大臣 日本は放棄しただけでございます、連合国に対しまして。したがって、これを客観的に、連合国が確定しておりませんから、未確定と言い得ましょう。日本は放棄しただけ、これが法律上の日本の立場でございます。

○岡田委員 放棄したということは、それは、台湾は日本にあった、いわゆる盗取した、清国から盗取した地域なんです。台湾は盗取、盗み取った、とカイロ宣言にあるのです。これはカイロ宣言にあるから、「盗取した」ということばを使ってあるので、盗み取った地域になっている。その日本が盗み取った台湾、澎湖島の権利権原一切を放棄したわけです。したがって、現在は台湾の帰属は未確定であるということは、先ほど横路質問に対しても、どこに帰属するともきまっていないのが実情である、こう総理大臣は答えておられるのだから、そういうわけでございましょう。

○池田国務大臣 私は、日本人といたしまして、台湾を盗み取ったということは絶対に考えておりません。れっきとした下関条約によって、法律上、国際上、当然に日本のものになったのでございます。私は盗取したということは認めません。平和条約で日本は台湾と澎湖島を放棄したということは、事実でございます。

○岡田委員 それでは池田総理大臣は、カイロ宣言にある「盗取した」ということばをお認めにならないというのですか。カイロ宣言並びにポツダム宣言に基づいて、降伏文書について日本は受諾したのでしょう。カイロ宣言を認めないのですか、あなたは。

○池田国務大臣 私は、カイロ宣言、それからきたポツダム宣言の趣旨は認めますけれども、ことば全部を認めたわけではございません。

○岡田委員 降伏文書には、カイロ宣言そのものを受諾したのですよ。趣旨ではないのですよ。カイロ宣言それ自体です。あなた、そんなこと言っちゃだめですよ。

○池田国務大臣 ポツダム宣言の趣旨を受諾したのでございます。

○岡田委員 あなたは降伏文書をお読みになったことがございましょうか。降伏文書には「下名ハ茲ニ「ポツダム」宣言ノ條項ヲ誠実ニ履行スル」こう書いてあるじゃないですか。「条項ヲ誠実ニ履行スル」、それは趣旨ではないですよ。条項なんです。文章そのものです。あなた、そんなこと言っちゃだめです。

○池田国務大臣 私は、ポツダム宣言の趣旨、条項を忠実に受諾するということは、その精神を――ポツダム宣言の考えていることを言っておるのでございまして、日本人として一々盗み取ったということを認めたわけではございません。

○岡田委員 その問題だけでこだわって本論に入れないでは困るが、カイロ宣言には盗取したということを書いてある事実は御存じでしょう。カイロ宣言には書いてあるでしょう。ないですか。

○池田国務大臣 カイロ宣言にそういう字句のあることは知っております。しかし、われわれは、あれを盗取したという前提でおるのではありません。ポツダム宣言の趣旨をわれわれは忠実に守るということを言っているのであります。

○岡田委員 これは何度言ってもきりがない。ポツダム宣言の趣旨を忠実に履行するとは書いてない。降伏文書には、「「ポツダム」宣言ノ条項ヲ誠実ニ履行スル」と書いてある。趣旨ではないのです。条項そのものです。これはいつまで意見を言い合ってもしようがありませんが、続いてそれは外務大臣に伺います。〔発言する者あり〕

○荒舩委員長 自由民主党のほうはうるさい。静かにしてください。〔発言する者あり〕

○岡田委員 委員長、注意してください。

○荒舩委員長 自由民主党は御静粛に願います。

○岡田委員 外務大臣は、台湾の帰属未確定をさらに裏づけるために、日華平和条約において、これは二月十二日の参議院の予算委員会で、戸叶武委員の質問に答えて、このように答えている。これは速記録をそのまま読んだほうが――いまの総理大臣のようにあいまいなことを言うから、速記録をそのまま読みます。大平外務大臣は「日華平和条約の適用される地域は、仰せのように、中華民国政府が現実に支配する地域に限る意味でございます。台湾につきましても、中国大陸につきましても、本件交換公文は中華民国の領土権の問題には全然無関係のたてまえをとっております。」というように答え、また、そのほかにもあります。これは同じく戸叶質問に答えて、「これらの地域に領土権を有することを意味するものでないことは明らかであります。」政府がこういうように戸叶委員に対して答えております。これは事実ですね。

○大平国務大臣 そのとおりでございます。

○岡田委員 それでは私、少し意見をまじえながら申し上げてまいりたいと思いますが、いまの政府の答弁が確認をされましたので、われわれ社会党の見解と対比してこの事実を明らかにしてみたい。

 われわれ社会党は、まず第一に、一つの中国の立場を堅持する。この点は、池田総理大臣の一つの中国論と同じ立場であります。

 第二は、われわれ社会党は、台湾、澎湖島は、中国の不可分の領土の一部である。この点については、政府の意見と違っております。この点については、政府は、台湾、澎湖島の帰属は未確定である、領土を明確にしたものでない。いま大平さんも言ったとおりである。

 第三、社会党の見解は、台湾を含めた全中国とその人民を代表する唯一、正統の合法政府は、中華人民共和国政府であると規定しております。あなた方政府は、中国の正統政府として中華民国政府は、国民政府であるという見解、こういう点で違っております。

 第四点。いわゆる日華平和条約、カッコつきなんです。「日華平和条約」は、われわれ社会党としては、唯一、正統の合法政府ではない蒋介石の一派と結ばれたものであるから、これは無効である。したがって、直ちに破棄すべきである。これがわれわれ社会党の態度である。ところが、あなた方政府並びに自民党の考えは、この点政府は、日華平和条約は有効であるという観点に立っている。この点が違う。

 この四つの点は非常に重要ですから、これは外務大臣に伺っておきたいのですが、わが社会党と自民党、あるいは政府でもけっこうですが、こういう点で意見の相違が明確にあるということは、外務大臣もお認めになりましょう。いかがです。

○大平国務大臣 遺憾ながら、御指摘のように意見の相違があるということを承知しています。

○岡田委員 遺憾であるかどうかは主観の問題であるから、それは別問題です。違うという事実。

 そこで私は、外務大臣に伺ってまいりたいのですが、昨日の新聞報道に、政府は中国問題について統一見解をまとめたというが、その中で、ことしの秋の国連総会には、中国問題について、日本の代表は重要事項方式をとることにきめたと伝えられておりますが、そういうことがございますか。そういう事実があるなら、その理由は、どういう点にどういう理由があるのですか。(中略)

○岡田委員 先ほど新聞に出ていることさえしらをお切りになる総理大臣ですから、私だってそういうことはひとつ念を押しておかなければなりません。総理大臣、念には念を入れてということばもございますから、十分御注意ください。

 外務大臣、中華人民共和国政府が、国連において新規加盟をするというような場合もあり得るのかどうか。

○大平国務大臣 そういうことはまだわかりません。

○岡田委員 わかりませんということは、そういう措置をとるという場合もあるわけですか。そこの点、重要な点なんですが、条約局長も心配しておられるようですけれども、そういうこともあり得るのですか。

○大平国務大臣 これは全く先のことで、どういうようになりますか、予言者でございませんからわかりません。

○岡田委員 私は、入るかどうかを聞いているのじゃないのです。新規加盟という措置を政府が支持されるという場合があるのかということを聞いている。

○大平国務大臣 先ほど申しましたように、国連対策はまだきめていないということでございます。

○岡田委員 新規加盟ということばになると、非常に重要なんです。そこでもう一点、意思の統一――総理大臣は政府と言ってはいけないそうですから、意思の統一を行なった、こういうことならばいいでしょう。外務大臣は、この間二十五日総理官邸で報告をされた中で、いろいろ意見についての話し合いが出たそうですが、その中で、過日の外務委員会で社会党の穗積七郎君の質問に答えて、大平外務大臣は、中国が国連で正当なメンバ一として祝福されるような事態になれば、国交の正常化を考えなければならないのは当然だという趣旨を答弁されておる。ところが、この、祝福されるような事態、についてという意味、これについて意思統一をしておこうじゃないかということになったそうでありますが、この、祝福されるような事態、とは、具体的にどういうことになったのですか。

○大平国務大臣 読んで字のごとき状態でございます。

○岡田委員 これは読んで字のごときでも、わからないから聞いておるのです。なぜならば、新聞においては、祝福されるような事態、というのは、昨年の国連総会でアルバニアの決議案が通るような、あのようなことではなくて、いわゆる国民政府の議席が何らかの形で確保されて、中共――私は中国と言うのだが、政府が中共と言うのだから、中共と言っておきましょう。中共も国連に加盟するというようなことが、祝福されるような事態、である、このようにきまったのだと聞いておりますが、それはどうでございますか。

○大平国務大臣 すべて未見の問題と申しますか、仮定の問題と申しますか、そういう問題でございまして、祝福されたというものを規定する内容はわからぬわけでございます。したがいまして、私がいま読んで字のごとくと申し上げたのは、祝福された状態、いわばこういう状態を申し上げたにすぎないわけでございます。

○岡田委員 大平さんの御答弁を聞いておると、この間、あなたはドゴールが神秘的な人だと言ったが、大平さんほど神秘的な人はあまりないですよ。神秘的な発言で、むしろそういう幻想的なことばをお使いになる方なんで、それはそれなりに私は質問を続けていきますが、きわめて幻想的な御答弁、ニュアンスであいまいにされるという点は、今後国会審議の上に有害でございますので、御注意を願いたい。

 そこで次に、総理大臣に伺います。先ほど大平外務大臣も明確にされましたが、台湾の帰属は未確定である。というのは、条約上そういうふうになっている。あなたもそういう趣旨で答弁をされておる。ところが、私は、この台湾の帰属未確定論ほど危険なものはないと思っております。これが二つの中国に通ずる法的な基礎なんです。これが、かつてのダレスの陰謀なんです。ここに二つの中国論の法的な基礎がある。そういう意味で、台湾の帰属未確定論というものは、私は絶対に承服できない。だから、われわれ社会党は、先ほど申し上げたように、台湾は中国の不可分な領土の一部であるという観点をとっている。あなたのほうは一つの中国論という立場をおとりになるが、実際には台湾の帰属未確定という形で、二つの中国論的態度をおとりになろうとしている。ここに問題がある。そこで伺いますが、台湾の帰属が未確定で、法律的には中国の領土ではないと大平外務大臣は言いましたね。とおっしゃるなら蒋介石のいわゆる中華民国政府というものは、具体的にどこを代表しておるのですか。中国大陸を代表しておるのですか。

○池田国務大臣 現に台湾政府の支配している国、土地は、台湾あるいは澎湖島、金門、馬祖でございます。しかし、中国本土に全然ないというわけでもございません。われわれは中華民国、いわゆる蒋介石政権、中華民国と戦い、そうして中華民国と戦争を終結し、そうして賠償も放棄さした、こういうことであるのであります。したがいまして、あなた方のように、安保条約も認めない、平和条約も反対だ、日華条約もこれは破棄しろと――まあ破棄しろと言うのは、認めているから破棄しろと言うんでしょうが、そういう考え方では、どうもなかなか話が合わないわけです。私は、既存の条約を尊重しながら、今後いかにこういう問題をアジアの重要問題として、世界の大問題として考えていこうかとやっているのであります。

○岡田委員 総理大臣、そういう言い方をしてはだめですよ。われわれ認めていないのですよ。政府が認めているから破棄しろと言っているのですよ。われわれは認めていないのですよ。しかし、あなたは先ほどからちょっとあいまいな御答弁ですが、それでは蒋介石のいわゆる国民政府というのは、どこを代表しているのですか。台湾ですか、中国大陸ですか。中国大陸にも一部あるなどという御答弁ですが、どこなんですか。

○池田国務大臣 私は、中国を代表しておると思います。ただ、現に施政権が北京や上海に及んでいないということだけでございます。

○岡田委員 その中国とは、どういう地域でございますか。

○池田国務大臣 昔の中華民国のやっておったあの中国をさしておるのであります。ただ、現に施政権が及んでいるか及んでいないかという事実問題につきましては、及んでいないと認めておりますが、われわれはあくまで大束亜戦争のあの中華民国との戦争は、中国を代表しておるものとやっておるのであります。

○岡田委員 では、はっきりさしておきますが、かつての中国を支配しておったところということになりますと、中国大陸を代表している。台湾は帰属未確定だが、台湾は入っていない、こういうことでございますね。

○池田国務大臣 大陸を含めた中国を代表しております。しこうして、台湾は、平和条約の面から申しますると、当然の中国の領土ではないが、一応のいわゆるカイロ、ボツダム宣言の趣旨は、われわれも認めておるのであります。しかし、法律的には、日本から申しますと、中国の領土ではない、こう考えます。

○岡田委員 いや、法律的な点を私伺っているんです。したがって、それでは、いわゆる中華民国政府というものは、台湾は中国領土ではない、中国大陸を代表しているんだ、昔の中国ですからね、そういうことになりますね。それでは総理大臣、もう一つ伺います。

 現在、日本と中国、あなたのおっしゃった中国、観念的に昔あった中国、そういう中国を含めて結ばれている条約というものは、幾つかこまかい条約はありますが、基本条約は、いわゆる日華条約しかないわけですね。このいわゆる日華平和条約並びにサンフランシスコ条約によって、台湾の帰属、領土権が確定されておらない。それでは、中国大陸の帰属は確定されておりますか、どうですか。

○池田国務大臣 われわれは、蒋介石政権が一応中国を代表するものとして平和条約を結んで、戦争を終結した。現に、先ほど申し上げましたように、金門、馬祖は大陸に属するでしょうが、大陸のほとんどの部分は施政権が及んでいないということも、事実として認めておるのであります。

○岡田委員 施政権が及んでいないという事実をお認めになった。しかも、大平外務大臣は戸叶質問に答えて、いわゆる日華平和条約の交換公文では、台湾についても、中国大陸についても、領土権の問題については触れていない。すなわち、法的には、台湾にも、中国大陸にも、いわゆる中華民国の領土権は――いわゆる日華平和条約においては領土権の確定がない。とするならば、総理大臣の施政演説の中で、あなたはこうおっしゃいました。中華人民共和国政権が――これは中共政権と言われた。「広大な国土に六億余の民を擁しておることは厳然たる事実であり、」これは事実問題、先ほども言われたとおり。そうすると、現実には、中華人民共和国政府が中国を支配しているということは明らかである。しかも、先ほど大平外務大臣の言っているとおりに、法的にも中国大陸は、いわゆる中華民国政府の帰属にないという、この事実も明らかであります。それでは蒋介石のいわゆる中華民国政府の領土は、一体この地上のどこにあるか。台湾にもないし、大陸にもなかったら、どこにあるのか。宇宙の他の星の中にあるのか。地上にないのだったら、どこにあるのですか。あなたのおっしゃるのは、これこそ蒋介石のいわゆる政権というのは、砂上の楼閣か、あるいは宇宙人の政府か、どっちかで
なければならぬ、地上に領土がないんだから。一体どこにあるのですか。

○池田国務大臣 先ほど来申し上げましたごとく、蒋政権が中国大陸を支配しておるときに戦争を始めました。そうしてその支配しておった蒋政権と平和条約を結んだのであります。たまたま、ただいまの状態において、金門、馬祖以外に施政権がないということは事実でございますが、法律的にはわれわれはいまの中共政権を認めておりませんので、観念上は中国を支配しておった蒋政権と条約を結ぶことが、あの当時から一番法律上至当なものだと考え、現実の問題は、これからいかに処理するかということを考えていこうというのであります。

○岡田委員 いや、現実に今後いかに処理するかということは、われわれのこれからいろいろ伺う問題です。実際の現実のいまの状態ですよ。あなたの御答弁を聞いておると、蒋介石のいわゆる政府の領土というものは、金門、馬祖しかないということになる。それ以外にどこにあるのですか。現実にも法的にもないじゃありませんか。

○池田国務大臣 私は、領土という問題を言っておるのじゃございませんよ。中国を代表するものは蒋政権だ、こう言っておるわけです。そうしてその領土は、中国を代表するものが中国大陸を持っておったが、現実の問題として、それには別の政権が出ておるということであるのであります。したがいまして、台湾政府というものは、しいていえば、昔の状態からいけば、金門、馬祖にはまだあるということであります。観念上の問題であります。

○岡田委員 しいておっしゃらなくとも、現実には――昔はあったのです。それは私だって認めますよ。昔はあったのだけれども、現在は、いわゆる蒋介石政権の領土はどこにあるかということを、私は聞いておるのですよ。

○池田国務大臣 領土という問題を言っておるのじゃございません。それは、領土というものは、私は蒋介石政権が従来持っておったものが、観念上の領土であると思う。しかし、現実の問題としては、中共政権が出ておる。それなら、中共政権の領土はどこかということになりますと、中共政権は台湾までもそうだと言っておるし、蒋政権は本土までもそうだと言っておるのであります。だから、領土がどうだということではない。政権の問題、政府の問題を言っておるのであります。

○岡田委員 総理大臣は政権の問題をお答えになっておるのですが、私は領土の問題を聞いておる。領土はどこですかと、さっきから聞いておる。だから、昔の領土はあなたのおっしゃるとおりです。現在のいわゆる蒋介石政権の領土はどこかと聞いておるのです。どうなんです。

○池田国務大臣 私は、領土という問題になれば、中華民国政府が観念上中国大陸も持っておるものと解釈いたします。

○岡田委員 それは観念でしょう。現実にはどうなんですかと伺っておる。

○池田国務大臣 現実には、北京政府が支配しておるのであります。それを北京政府の領土とは、私はまだ認めておりません。こういう問題は、今後アジアの問題として考えていくべきであります。

○岡田委員 それじゃその点はあとで伺います。

 それでは、台湾、澎湖島について、領土は帰属未確定だとおっしゃいますけれども、アメリカは、台湾、澎湖島は中華民国の領土であると確定しております。池田さんは首をひねっておいでになりますが、条約を御説明申し上げます。それは米華相互防衛条約の第六条、ここにこう書いてあります。第六条に、「第二条及び第五条の規定の適用上、領土及び領域とは、中華民国については、台湾、澎湖諸島をいう。アメリカ合衆国については、その管轄権下にある西太平洋の属領諸島をいう」となっている。いわゆる中華民国の領土は台湾、澎湖島だとある。台湾帰属未確定と違うじゃありませんか、どうですか。

○池田国務大臣 米華条約につきましては、専門的なあれでございますから、条約局長より答えさせます。

○中川政府委員 お答え申し上げます。

 米華相互防衛条約、領土及び領域とは何々という規定があるわけでございますが、これは領土及び領域というような字句を使っておることから見ましても、主権のある領土ということ、あるいは主権のある地域ということを予想しているわけじゃないのでありまして、現実のコントロールにある地域という意味であるのでございまして、これは、この条約がアメリカの上院で批准されます際に、上院のほうの意思表明がはっきりしておるのであります。
附帯決議さえついておるのでございまして、この条約によって、何ら台湾、澎湖島の領土権について規定したものではないと了解する、こういうはっきりした了解事項がついておるのであります。

○岡田委員 付帯条項については、私も知っております。しかし、ただ条約上の解釈からいって、主権のある領土と主権のない領土と、そんなのはあるのですか。そんなものは、私はあまり聞いたことがないのですが。領土というもの、あるいは領域というものは、本来主権なり支配権というものがあることなんですよ。主権が及ばない、支配権が及ばない領土、領域というものは、あり得ないじゃありませんか。――林さん、ちょっとお待ちなさいよ。林さんに聞いているんじゃないのです。条約局長に聞いているんです。条約局長の御答弁を私は伺っておるのですから……。

○中川政府委員 領土という場合には、もちろん通例主権のある場合を当然の予想としておるわけでございますが、この米華条約では、岡田先生御指摘になりましたとおり、領土及び領域という、わざわざ領域という字句も使っておるのでございまして、領域という字句を使う際には、むしろ主権云云の問題を離れて、現実に支配するところ、こういう意味も含めてわざわざ領域という字句を使っておるわけでございまして、この米華条約については、決して主権というものを前提とした規定ではない、かように解釈するのが自然ではなかろうかと思います。

○岡田委員 もう一度条約局長に伺っておきますが、それじゃ領域と領土とは違うのですね。あなたの御答弁では、領土の場合には主権の行使を伴うが、領域の場合には主権の行使は伴わないかのごとき――あえて、ごときと言いますが、御答弁でありますが、領域というのは領土、領海、領空を含むものを領域だと思っておるのですが、その解釈ではないのでございますか。あまり私も条約局長に法律問答ばかりいたしませんけれども、どうですか。

○中川政府委員 お答えいたします。

 領土、領域ということばの使い方は、条約に出た場合のことでございますが、必ずしも一定しておりません。いろいろの字句に使っております。現に日華平和条約で、この条約の適用地域はどこどこというあの付属の交換公文は、日本語では領域でございますが、漢文では領土という字句を使っておるのでございまして、こういう使い方はいろいろまちまちでございます。要するに、その条約の趣旨からこれは判断すべきものであると考えるのでございまして、必ずしも一つの字句だから一つの意味だということは言えないと思う次第でございます。

○岡田委員 条約局長、先にかぶとをお脱ぎになったようですね。かぶとは先にお脱ぎにならなくても、いずれ脱がしてあげますから、ちょっとお待ちください。

 それよりも、総理大臣に伺います。条約問答ばかりで退屈でしょうから、総理大臣に伺いますが、それでは台湾の領土が未確定であるとするならば、総理大臣に伺いたいのは、終戦以来、特にサンフランシスコ条約の発効以来、いわゆる中華民国政府が台湾を支配しておるというのは、法的に何と説明しますか。不法占拠以外に説明ができないじゃありませんか。不法占拠でしょう、法律上。

○池田国務大臣 日本が放棄してまだ帰属はきまっていない。しかし、カイロあるいは。ポツダム宣言によりまして、将来は中華民国の領土になるべきものだというふうな一応の観念は、あったかもわかりません。しかし、そういう中華民国に帰るべきだというふうな気持ちはありましたでしょうが、法律的には帰っていない、こういうことでございます。だから、これは不法占拠と申しますか、私は未確定の問題で、一応観念上あそこを支配しておるぞと、こう考えております。

○岡田委員 前段の御答弁は、ちょっとあとに置きます。それよりも後段は、その地域は未確定なんでしょう。そこに台湾政府がおるということですね。それは台湾の本来の領土でないところにいたのですから、これは不法なる占拠でしょう。法律的にはそう解釈せざるを得ないではありませんか。どうですか。

○池田国務大臣 それは、法律上は、先ほど申し上げたとおりでございますが、カイロ、ポツダム宣言等がございまして、国際通念的には、これを不法にやっておるということに断定するわけにもいきますまい。これがいまの困る、アジアにおいて解決しなければならないむずかしい問題だと、私は言っておるのであります。

○岡田委員 国際通念はいいです。日本政府の見解はどうです、法律上の。

○池田国務大臣 法律的には、中華民国の領土ではない。しかし、施政は現実にしておると考えます。

○岡田委員 だから、現実に施政というものをやっておる政府というものは、領土が未確定なら、占拠しておるのは不法ではありませんか。どうですか。

○池田国務大臣 私は、不法占拠とまで言う必要はないと思います。カイロ、ボツダム宣言から、あるいは世界の人が、一応これを、大陸を支配していないのに国連の代表として取り扱っておるときに、これは占拠しておるとは言えません。施政をしておるとは言えましょうが、不法ということをつけ加えることは、国際通念ではないと思います。

○岡田委員 国際通念の問題ではないのです。法律解釈の問題です。法律解釈の問題では、総理大臣、あなたは法に沿わない措置を行なっておるでしょう。法に沿っていますか。法に沿わないならば、不法ではありませんか。

○池田国務大臣 日本が放棄したものをカイロ、ボツダム宣言等によって中華民国に返すべかりしものという観念がありますので、私は、不法というところまでいかずに、一応施政権を行なっておる。これは、いまの違法かどうかという問題が、不法かどうかという問題がありますが、これは通念上、みな世界が認めておるのではございますまいか。認めていないのは、一部の国と思います。

○岡田委員 それじゃ法律的に認めておるという立場をおとりになるのですか。

○池田国務大臣 領土権を認めておると言っておるのではございません。施政をしておるということを認めておるのであります。

○岡田委員 それならなおさらうまくないですよ。総理大臣、領土でないところで施政を認めておるなら、領土権のないところにおるのだから、法律上違法ですよ。そうでしょう。そういうことをおっしゃるから、かえってわからなくなるのですよ。

○池田国務大臣 これは、第二次大戦後のまだ結末のつかないところで、法律的にどうこう割り切るべき問題ではございません。そうすると、われわれは北のほうを向かっていえば、日本の固有の領土があるのをやっておる。この現実がこういうように合わない。法律と現実が合っていないところに、われわれのいわゆる悩みがあるわけでございます。それを解決しようということでございます。

○岡田委員 私は、これから言う意見について、賛成ではないのですが、総理大臣、政府側の見解を例にあげて申し上げます。北のほうの地域、千島のことを言っておるのでしょう。千島は、領土権がないのにソビエトが不法占拠しておると、政府が言ったじゃないですか。台湾については、領土権がないのに、不法占拠とは言えないというのですか。これは一体どうなんですか。

○池田国務大臣 これは全然違います。台湾は、われわれ固有の領土ではないのでございます。しかし、択捉、国後は固有の領土です。そこが違います。そこをはっきりしてもらわなければなりません。

○岡田委員 固有の領土問題以前です。サンフランシスコ条約の中で、権利権原その他一切を放棄しておるという点では同じでしょう。だから、同じことではありませんか。

○池田国務大臣 そういうことをおっしゃるから、私は一昨年も本会議で言っておるのであります。いまの樺太と千島の交換の問題のときも、あの交換は択捉、国後は入っていないのでございます。そうして、われわれはサンフランシスコ講和条約におきましても、これは留保しておるのであります。千島とはそういうものではない、中千島、北千島だとはっきり言っている。だから、台湾のように下関条約によってわれわれが譲与を受けた土地とは違う。それをお考えにならぬと私は誤りだと思います。だから、択捉、国後の問題と台湾の問題とは全然違うことを御了承願います。

○岡田委員 それじゃもう一歩進めます。それでは国際通念上台湾をいわゆる中華民国の領域と認めるものではなくて、あなたのおっしゃったのは、将来認めるべきものと、そういう意味に解釈をしているのだ、これが政府の見解である、こういうようにとってよろしゅうございますか。

○池田国務大臣 認めるべき問題と言っておるのじゃございません。経過がこうなっております。将来これは連合国できめるべき問題、ただ経過的には中華民国に属すべきものであるということの一応の合意はできておったが、その後にできたサンフランシスコ講和条約ではそれをきめていない。しかし、いま現に施政しております中華民国のものとして――法律的ではない、領土権の問題ではなく、施政は一応は妥当と申しますか、一時的な便法措置と考えております。

○岡田委員 ちょっとその点では了解しないのですが、重要な点を御発言になっているので伺いますが、連合国が台湾の帰属を決定するものなのですか。日本政府の見解はそうなのですか。それを伺っておきます。

○池田国務大臣 日本は放棄したのでございますから、その放棄の相手は調印した連合国でございます。

○岡田委員 しかし、連合国がきめるべきものと先ほど御答弁になりましたね。ですから、そうでございますか、これは重要な点です。

○池田国務大臣 そのとおりでございます。調印した連合国がきめるべきものであります。

○岡田委員 それじゃ、これは蒋介石にも聞こえることなのですが、台湾の帰属は連合国がその帰属をきめるべきものであって、いわゆる中華民国の本来領土ではない、こういうことですね、日本政府の見解は。

○池田国務大臣 法律的にはそのとおりでございます。しかし、政治的の問題は、先ほど申しましたように、中華民国が現に施政をしておるということは忘れることはできますまい。

○岡田委員 現実の問題は知っております。法律的な問題を明確にしておかなければならない。法律的にはそういう解釈をおとりになっているという点は私は非常に重大だと思う。中国の内部――あなたは観念的にと、お話しになった。先ほど観念的に中国大陸を含めたその地域を代表する。いわゆるチャイナということばも使われた。その中の問題であるというのに、その台湾は法律的には中国の人によってきめられるのではなくて、外国人である連合国によってきめるのだ、こういう解釈をおとりになった。これは非常に重大な問題ですが、もう一度確認しておきます。

○池田国務大臣 当然のことではございますまいか。サンフランシスコ条約はそういうふうになっておるのでございますから、あなた方認めないかもわかりませんが、サンフランシスコ条約をわれわれは認めている。日本国としてあれしているのであります。その解釈としては、法律的には中華民国のものではない、しかし、事実の問題としては、現に施政しているということはみんなが認めておる、こう言っておるわけであります。

○岡田委員 しかし法律的に重大なんですよ。それじゃ連合国がきめるという場合に、中国にあらざるものとしてきめる場合もあり得るわけでしょう。それは、二つの中国という形になるのですよ。あなたのおっしゃったように、一つの中国、一つの台湾なんか念仏だと言っていることを、あなたは連合国によってきめさして、その念仏が実現する危険性があるのですよ。そういうことじゃありませんか。

○池田国務大臣 それは、あなたのドグマでありまして、私が先ほどから申し上げておるように、中華民国というものはチャイナの代表である、シナの代表である。ただ現に大陸のほうを支配していないということだけなんです。それだけ言っておるのでございます。中国全体を中華民国は代表しておるものとわれわれはいまは考えているのですが、しかし現実の問題として別だ、こう言っておるのであります。

○岡田委員 現実の問題は知っていますよ。連合国は法律的にきめられる権限を持っているというのですから、中国にあらざるものとして決定する場合はあり得るのですよ。これは連合国の権限でしょう。その場合においては明らかにあなたが反対している一つの中国、一つの台湾の場合もあるし、二つの中国論の場合もあるじゃありませんか。

○池田国務大臣 ちょうど北千島、中千島、樺太はソ連にやっておるのじゃございません。連合国が樺太、中・北千島はソ連のものにあらずと決定することがあると同じように、台湾につきましても、連合国がきめるべき筋合いのものでございます、法律は。

○岡田委員 それではもう一点伺いますが、それでは連合国が中国にあらざる地域としてきめるということに対しては、あなたは一つの中国論の態度を貫徹する限り、そういう態度については連合国に反対しなければならない立場があるわけですね。そうでしょう。

○池田国務大臣 そんな仮定の問題について答えるわけにいきません。これはどうきまるかわからないのでございます。

○岡田委員 総理大臣、その点について私は了解しません。しかし、この点は次に進めますが、台湾の帰属は、いわゆる日華条約によって明確になっていると私は解釈している。これはいわゆる日華条約の第四条です。具体的な
例を申し上げます。第一点、あなたがさつき言ったとおりです。明治二十八
年、台湾、澎湖島は下関条約第二条によって、当時の中国である清国政府か
ら日本が割譲を受けた。これは事実ですね。その次、第二、昭和十六年十二
月九日、当時重慶にあった中華民国政府は日本に対して正式な宣戦を布告し
た、と同時に日中間のそれまでの一切の条約の撤廃を宣言した。第三、カイ
ロ宣言において、いま自民党の人のきらいな、台湾、澎湖島のような日本国
が清国人かう盗取した、盗み取ったという意味です、盗取したすべての地域
を中華民国に返還すると規定され、ポツダム宣言、降伏文書によって日本政
府はこれを受諾した。サンフランシスコ条約においては一切の権利、権原、
請求権を放棄した。ところがいわゆる日華条約第四条において、日本と中国
の間で戦争前に締結をされた一切の条約は無効になったことを承認された。
したがって、明治二十八年、台湾、澎湖島を日本に割譲した下関条約は無効
になった。したがって、その第二条も無効になったと解釈せざるを得ない。
したがって、法的には明らかに中国領域に帰属するということになっている
じゃないか、第四条で。どうです。

○池田国務大臣 そんな条約上の解釈は、あなた一人じゃないかと思いま
す。第四条の規定は、将来に向かって無効になったというのでありまして、
下関条約の分が初めからなかったものとするというのじゃないと私は考えて
おります。将来においての無効であります。

○岡田委員 その将来というのは何ですか。将来というのを、林さんもっと
正確に教えないと間違えますよ。そんなことではだめです。いいですか。も
う一回、第四条を読みます。「千九百四十一年十二月九日前に日本国と中国
との間で締結されたすべての条約、協約及び協定は、戦争の結果として無効
となったことが承認される。」この中に下関条約が入っているじゃありませ
んか。それじゃ無効になった。将来とは何ですか。林さん待ってください、
総理大臣に伺う。将来とは何のことですか。はっきり下関約条が無効になっ
たと書いてあるじゃありませんか。

○池田国務大臣 私は、宣戦布告があった昭和十六年から後の無効を言って
おるのでございまして、明治二十九年ですか、三十年の分を無効だと言って
おるのではない、そう解釈しております。

○岡田委員 それなら、宣戦布告があった以降、一九四一年以降と条約に書
くべきですよ。それなのに、一九四一年十二月九日以前と書いてある。以前
ならずっと向こうです。どうしたのです。

○池田国務大臣 条文の解釈ですから、条約局長あるいは法制局長官から答
弁させます。

○中川政府委員 日華平和条約第四条に、岡田先生御指摘のような条項があ
るわけでございますが、これは、要するに開戦以前に日華間に結ばれた条約
が、戦争の結果無効になったことを承認するという規定でございます。しか
し、その条約にもいろいろあるわけでございまして、昔つくった条約が現在
比きておる。つまり内容が現在にまで継続しておる条約もございます。こう
いう条約は当然その内容がなくなるということでございますが、一回で内容
が済んでしまった条約もあるわけでございます。台湾割譲条約などは、その
台湾を割譲したことによってその目的を果たしたというのでございまして、
あと形式的にはその効力が残っておるわけでございますが、それはすでに処
分済みの条約でございまして、その後これを廃棄いたしましても、それはそ
の形骸だけが廃棄されるわけでございまして、もと処分したことがもとへ戻
るということはないのでございます。これは条約の廃棄の効果ということ
で、国際法上非常に重要な問題でございますが、国際法学者の一致した見解
がかようなことでございます。さようなことでありまして、そうでなければ
国際間の安定というものはあり得ないわけでございまして、領土を割譲し
て、戦争に負けたらすっかりもとへ戻ってそれが無効になるというようなこ
とはとうていあり得ない。一つの例をとってみますと、下関条約で賠償金を
日本は受け取っております。その賠償金を返せということになるのでござい
まして、とうていそういう不合理な解釈はできないわけでございます。

○岡田委員 ただいまの答弁では私は了解いたしません。総理大臣も了解し
ないでしょう。なぜ了解しないといったら、さっきの総理大臣の答弁と条約
局長の答弁と違うから。それじゃ総理大臣は条約局長の答弁が正しい、逆に
言ったら総理大臣の答弁は間違いだ、そういうことですね。

○池田国務大臣 私の答弁も条約局長の答弁も同じです。ただ長く話したか
短く話したかです。(笑声)

○岡田委員 総理大臣だいぶかぶとをぬぎかかっておりますね。そこでかぶ
とをぬぎかかっておるなら、もっと続いて伺いましょう。いわゆる日華平和
条約によると、第三条の請求権、第十条の国籍、議定書の2の船舶、産品の
問題については、先ほどからこれは御答弁があった。明らかに台湾などに対
する国民政府の支配権を認めている、これはそのとおりですね。いいです
か、そうすると一つの政府の実効的な支配が国際法上適法として認められて
いる地域は、この国の領土、領域外にはありません。たとえば沖繩について
の例を逆にお考えなさい。実効的に実効支配が適法であるということは、そ
の国の領土以外にありません。したがって、日本は法的にも台湾などを中国
の領域と認めて、いわゆる日華平和条約を結んだと言わざるを得ないではな
いか。これは法律的にそう言わざるを得ないということです。総理大臣どう
ですか。

○池田国務大臣 概念法学的にいろいろのお説でございますが、第二次世界
大戦後のいまの状態は、あなたのような考え方では説明できない、現実の問
題を。それで法律的に申しますと、いままでの私のとおりでございます。そ
して、また日華条約の解釈も、私が申し上げたとおりでございます。そうい
う概念的な問題でなしに、いまひずみのある状態であるのであります。だか
ら戦後におきまして、領土がはっきりしていないが、施政権を行なっておる
事実上のもとに、事実を認めた上においての条約を結ぶことはあり得るので
あります。そこで、あなたは、台湾、澎湖島というものが中共のものだと言
いたいのでございましょうが、そうは世間では認めておりません。イギリス
にいたしましても、アメリカにいたしましても、台湾というものが中華人民
共和国の領土であるということは、あなたの同志か、あるいは一部の人が認
めておるだけで、台湾というものの解釈は、いま私が申し上げたとおりに世
界の大勢はきておると思います。

○岡田委員 そういう解釈は全然間違いです。そういう解釈は池田さんとそ
の他数人くらいでしょう。その証拠にフランスが中国を承認した。ドゴール
は、台湾は中国の不可分の領土であるという意味で承認した。見なさい、ド
ゴールだって認めておるじゃないか。あなただけが認められない、これは悲
劇ですよ、あなたの。日本の国民にとって悲劇ですよ。日本の総理大臣がそ
れを認められないというのは悲劇ですよ、あなた。私は悲しむものです。ま
さにこういう悲劇は繰り返さないほうがいいですよ。どうです。

○池田国務大臣 アメリカの政府もそうでございますし、私はイギリスの政
府もそうだと言っております。どちらが悲劇かまだわかりません。この悲劇
を悲劇でないようにしようとするのが、日本民族のいわゆる努力目標でござ
います。

○岡田委員 それでは続いて伺います。

 いわゆる日華平和条約の十条、これによると、台湾の住民に対していわゆ
る中華民国の法令を実施する、これは先ほどのいわゆる施政権ですね。その
法令に基づいて取得した国籍は中国の国籍になっておる。すなわち、日本は
あのいわゆる日華平和条約によって、台湾における中国の対人主権を認め
た。いわゆる中華民国政府に対して認めたことになる。対人主権を認めた。
この基礎になっておるのは、台湾が中国領域であるという前提でなければ対
人主権を認めるわけにいかない。条約上そうじゃありませんか。あなた違い
ますか。

○池田国務大臣 これはみなす規定でございまして、詳しくは、交換公文そ
の他の点から条約局長からひとつお答えさせまして、あなたの言うとおりに
ならないということを申し上げます。

○中川政府委員 日華平和条約を締結いたします際に、先方との交渉で一番
困難いたしました点は、法律的に最終帰属がきまっていない地域に現実に統
治権を及ぼしておる当局、政府、これといろいろなことをきめなければなら
ぬという点が一番苦労したのでございまして、その点で国籍の問題も、これ
は何とかきめなければならぬわけでございます。したがって、いま総理が言
われましたように、台湾の住民で、中華民国の国籍法によって中華民国の国
籍を持つ権利のある者は中華民国人であるとみなしたわけでございます。み
なしたのでございまして、これはやはり法的に最終的にきまっていないとい
うことから、こういう規定をしたわけであります。

○岡田委員 みなすといったって法律的に認めたことです。法律的に認めた
ことと、法律の条文でみなしたことと同じことじゃありませんか。総理大
臣、そんなこと違うと言うのですか、どういうように違うのですか。

○池田国務大臣 先ほど来申し上げましたごとく、領土権のないところに一
つの施政権の存在が現実の問題としてあるのであります。したがいまして、
そのときにほんとうの国籍はない、法律上はないものをあるかのごとくする
から、みなすということになる。本質的にはないということを言っておるの
であります。

○岡田委員 理事からもいろいろ御注意がありましたので進めますが、あな
たも事実上も法律的にも、あなた自身がお認めになっておるのですよ。台
湾、澎湖島を中国の領域であるとみなしておるのですよ。認めておるのです
よ。それはたとえば、事実をあげましょうか。移住局長来ておられますね。

 外務大臣、だいぶ答弁がないのでのんびりしておられるが、今度は外務大
臣にお伺いしましょう。外務大臣、あなたがサインされる。パスポートに
は、台北に行くときには何と書きますか。いわゆる中華民国と書くでしょ
う。法的にも認められておるじゃないですか。そればかりじゃありません
よ。これは総理大臣だってやるでしょう。公文書にあて名を書くときに何と
書きますか、いわゆる中華民国台湾省、台北市、中華民国政府蒋介石大統領
と書くんでしょう。あなた、この間、吉田さんに書簡を渡したときに、そう
いうふうに書いたんじゃないですか。書簡のあて名、住所まで書かなかった
かもしれないけれども、住所を書けといったらそういうことになるじゃあり
ませんか。いわゆる中華民国台北市か、中華民国台湾省台北市か、どっちか
しか書けぬじゃないですか。これは事実上も、法的にも、日本の政府が、台
湾を中国の領域と認めているという事実上、法的な根拠です。これは明らか
です。外務大臣、どうです。総理大臣はだいぶ疲れたようだから、外務大臣
ひとつ……。

○大平国務大臣 現実に政権を持っておる政権と日華条約を結びまして、も
ろもろの取りきめをいたしておるわけでございまして、いま御指摘のような
表現を用いておることは事実と思います。

○岡田委員 それではその表現は、日本の政府はそう思わなくても、向こう
のほうは、手紙をもらった蒋介石のほうは、日本の国は台湾を中国領土であ
ると、こういうように解釈をしているんだと解釈をしてもいいわけですね。

○大平国務大臣 それは先方に聞いてみなければわかりません。(笑声)

○岡田委員 聞いてみなければわかりませんが、あなた自身はどうですか。
そういう書き方をしたらあなた自身もそう思うじゃありませんか。

○大平国務大臣 やはり現実の問題として処理しなければならない事実上の
問題がございますので、そのような処理をいたさざるを得ないということで
ございます。

○岡田委員 なぜそういうようにお書きになるのですか。あなたの趣旨で、
総理大臣の趣旨でいったら、台湾と書いて、(帰属未確定)台北市中華民国
政府蒋介石大総統と書くのが正確じゃありませんか。公文書には正確にお書
きなさいよ。正確に書いたらいいじゃないですか。正確にお書きなさい。公
文書はそうじゃありませんか。公文書というのは、法的に違法であってはな
らない、(「ばかなことを言うな」と呼ぶ者あり)ばかなことを言うなと言
うけれども、その人はわからないからそう言っておる。公文書というものは
法的に違法のことを書いてはいけない。公文書は、当然法的に適法なものを
書かなければならない。帰属未確定ならば、台湾(帰属未確定)台北市中華
民国政府蒋介石大総統と書いたらいいでしょう。公文書は適法でなければな
らないとすれば、当然そうじゃありませんか。あなたはあいまいに、どう解
釈するか、向こうに聞いてみなければわかりませんなんて、そんな無責任な
外務大臣は困りますよ。自分が責任を持ってはっきり書いてください。はっ
きり書くんなら、未確定とお書きなさいよ。公文書は適法でなければならな
いです。外務大臣、はっきりお答えください。

○大平国務大臣 中華民国政府と日華条約を結びまして、現実の問題は処理
いたしておるわけでございまして、私どももいままで、そのように平穏に
やってまいって痛痒を感じていない次第でございます。

○岡田委員 この問題も、あなたの答弁はきわめてあいまいです。これは先
ほどから総理大臣の答弁も、それぞれ全部あいまいです。たとえば、国際通
念でそういうことは認められません、法律的には明確に言えません、そうい
うことばかりじゃありませんか。最後には、それは岡田君とその程度の人た
ち何人かきまっていると言ったでしょう。それこそ、この間あなたの言いか
けた、何かのなに、という、それと同じ考え方じゃないですか。何かのな
に、というのは、池田さんのことですよ。何かのなに、というのは、池田さ
んとアメリカのジョンソンぐらいですよ。わかったですか。いいですか。

 それよりも話を進めます。いわゆる日華条約で、台湾というものが中国の
領土であるということをきめてあるんですよ。交換公文をごらんなさい。条
約局長は正直な人だから、さっき半分言いかけたのです。外務大臣に聞きま
すがね、交換公文の中でこういうように書いてあります。「中華民国政府の
支配下に現にあり、又は今後入るすべての領域に適用がある。」いいです
か。これをもっと具体的に言うと、「今後入る」というようなややっこやし
いことを抜きます。これによると、いわゆる中華民国政府の支配下に現にあ
るすべての領域なんです。地域ではないのですよ。領域なんです。領域とい
うのは領土なんです。領土、領海、領空を含む領域なんです。これはいわゆ
る中華民国の領土であるということは、ここに明らかになっているのです。
そうでないと池田総理は笑っておられるけれども、そうではないという証拠
に華文のほうをごらんなさいよ。中国文のほうには、その「制空下全部領
土」となっている。「領土」になっている。領土権なんです。(「さっき
言ったよ」と呼ぶ者あり)さっき言った、言っていないの問題じゃないです
よ。領土権を認めているのです。総理大臣どうです。領土権ははっきり認め
られているじゃありませんか。――ちょっとお待ちください。領土権ははっ
きり認められているという事実、いわゆる日華条約で領土権がはっきり認め
られているという事実をお認めにならないですか。

○池田国務大臣 先ほど条約局長が答えたとおり、領土、領域、いろいろ問
題がございますが、そのときその衝には当たっておりませんが、いろいろ考
えた上で、いわゆるこの条約の施行地域を現に支配し、今後支配すべき領域
としておるのであって、領土権を認めた条文ではないと日本政府は考えてお
ります。詳しくは条約局長からお答えいたします。

○岡田委員 いや、支配しているというのはあなたのおっしゃるとおりで
す。支配しているのはこの領土であるとあなたは答弁している。領土なんで
すよ。中国の領土なんです。中国の領土だということですよ。はっきり書い
てあるじゃありませんか。それは英語の文章――これはうしろで小坂前外務
大臣が言っておられますがね。これはやはりそこにいる雑言言う人と違っ
て、学問的な答弁を小坂氏は言っておられるのですがね。英文の場合にはテ
リトリーということばになっている。これは領土なんです。領域なんです。
領域というのは領土、領空、領海を含むことなんです。明らかじゃありませ
んか。いわゆる中華民国の領土なんです。そういう解釈はできませんか。

○池田国務大臣 たびたび申し上げていろように、条約局長が言ったとおり
であります。テリトリーは領土なりというわけにはまいらない。領域の場合
もあるのであります。詳しくは条約局長から……。

○中川政府委員 この問題、この領域という字句を日本文では使い、中国語
のほうでは領土ということばを使っておるわけでございますが、要するに領
土、領域と申しましても、どういう趣旨で使ったか、その条約全体の精神を
勘案して考えるべきでございまして、それから見まして、このサンフランシ
スコ条約で、すでに日本はあらゆる権利、権原を放棄しておる台湾、澎湖島
を、あらためて中華民国のものにするということは、法律的に不可能事でご
ざいます。そういうことができないから、苦心していろいろなさっきのよう
な規矩、みなす規定も置いたのでございまして、そういうことからいって、
これは主権を中華民国に認めたと解釈することは論理上合わないわけでござ
いまして、日本政府の解釈は、その交渉の当時から、日華間の交渉でもその
点は明らかにしているわけでございますが、交渉の当時からはっきり主権問
題とは別だ、切り離しているんだということを、一貫してそういう解釈でき
ておるわけでございます。〔「明快」と呼ぶ者あり〕

○岡田委員 明快ではありません。明確になっていますのは、領土、領海、
領空を含めて領域なんです。中国文の場合には領土となっている。これは中
国の領土です。総理大臣、どうですか。総理大臣はいまだに帰属未確定論を
おとりになっているが、あなたは昭和三十六年三月二十九日、衆議院の外務
委県会で、われわれ社会党の黒田さんの質問に答えてこう答弁している。
「沿革的にいえば、カイロ宣言あるいはポツダム宣言によりまして、われわ
れが受諾した関係上、われわれは台湾は中国である、こう見ておるのであり
ます。」このようにあなたは言っているじゃありませんか。中国であると法
律的に認めているんだと言っているじゃありませんか。帰属未確定と、明ら
かに総理大臣の答弁は食い違っているじゃありませんか。あなたはこれをど
ういうようにあれするのですか。私は、総理大臣が二つの答弁、食い違って
いる答弁を出されたのを、これを明確にしてもらわないと困る。先ほどから
いろいろ触れてきたように、いわゆる日華平和条約その他において事実上法
律的にも中国の領域になっている。総理大臣はその事実を認めておる。とこ
ろが、一方において台湾の帰属は未確定であるということを言い、矛盾した
答弁が二つ出ている。あなたはこう答えている。この二つの点について矛盾
を感じませんか。

○池田国務大臣 御引用になった私の答弁は、速記録を見てみますが、これ
は先ほど来申し上げておりますごとく、平和条約の規定によってはっきりし
ていることでございます。はっきりしている。領土権はないのだ。ただ領域
として中華民国がそこを支配しておる。そして、日華条約の分はその支配の
地域に有効に適用される、こういうことを言っておるのであります。

○岡田委員 あなたのおっしゃるように平和条約では帰属未確定がはっきり
している。ところが総理大臣、いわゆる日華平和条約というのはサンフラン
シスコ条約のあとに結ばれた。それによって帰属が明確になった。それなら
はっきりしているじゃありませんか。中国の領域にはっきりしているじゃあ
りませんか。あとできめたのですもの、はっきりしているじゃありません
か。

○池田国務大臣 大体平和条約できまっておる問題を、日華条約で中華民国
の領土であるときめ得られるものじゃございません。それはもう平和条約が
前提でございますから、平和条約に反することをきめるわけにはまいりませ
ん。したがいまして、われわれはサンフランシスコ講和条約によりまして、
台湾というものは日本が放棄した。日本が放棄したものを、いや、日本はど
こにやろうなんということを言うほどわれわれはやぼな国民ではないのであ
ります。ただ領域と言ったのは、日華条約によりましていろいろ条約を結ん
だ、その条約がその領域内に及ぶということを私は答えておるのでございま
す。これには私の考え方は前からも変わっておりません。

○岡田委員 サンフランシスコ条約においてきまっているから、そのあとい
わゆる日華条約で変えられない、そんなことはないでしょう。あなたは事実
知っておるでしょう。サンフランシスコ条約のときに、中国を参加させるか
どうかでイギリスとアメリカの意見が違ったでしょう。イギリスのほうは中
華人民共和国政権を代表とする。アメリカはいわゆる蒋介石政府を代表とす
るとして、きまらなかったでしょう。領土の選択権、領土についての規定権
まで含めて中国との平和条約の交渉は日本政府にまかしたじゃありません
か。いわゆる日華平和条約において領土の帰属は明らかになったって、それ
はかまわないのです。平和条約できまってないから、そのあとできめるわけ
にはいかないというのは、それは間違いです。しかもあとできめることはで
きるのです。そんなことを言ったら、サンフランシスコ条約をきめたら一切
がっさい永久にきめられないのですか。わかり切っているじゃありません
か。そのあとで日本と中国との関係は平和条約に基づいてきめるのじゃあり
ませんか。その他の例幾つもございます。日本とインドの平和条約、日本と
ビルマの平和条約に基づいて、サンフランシスコ条約に基づくそれ以上のこ
とがきまっておるじゃありませんか。池田さんのそういう答弁ではきわめて
不十分です。一国の総理大臣ですから、もっとそういう点をはっきりしても
らわないと困りますよ。

○池田国務大臣 はっきりしておるのであります。平和条約でわれわれは放
棄したのであります。日本はこれにとやこう言う筋合いのものじゃございま
せん。だから、平和条約の規定によりまして、その規定を守りつつ新たに日
華条約を結んだわけでございます。日華条約におきましても、これを、サン
フランシスコできめた、日本が放棄したということに反するようなことはで
きないのであります。きめる場合におきましても、中華民国が台湾に対して
領土権があるという頭でわれわれが条約を結んでいないことは、条約局長か
らたびたび申しておるとおりで、われわれはそういう考え方でいまも日華条
約を運用しておるのであります。

○岡田委員 あなたは先ほど答弁されたじゃありませんか。国際通念では中
国の領域であるという観念でやっているのだ、連合国もそういう観念になっ
ておるのだと言われたじゃないですか。それならば、法律上そういうように
きめたって何も違法じゃないじゃありませんか。それよりも、あなた、そら
されては困りますよ。これはどうぞお聞きください、重大な問題です。総理
大臣は昭和三十六年三月二十九日においては「われわれは台湾は中国であ
る、こう見ておるのであります。」こうはっきり言っている。ところが、先
ほどまでの御答弁を伺うと、台湾の帰属は未確定であると答えられた。これ
ははっきり食い違っている。こういう点について明確にしていただかぬ限り
は私は了解ができません。これははっきりしている。

○池田国務大臣 領土権はございませんが、施政権をいま行使しているとい
うことを言ったものでございます。

○岡田委員 そういうことではありません。はっきりそう言っていないじゃ
ないですか。「台湾は中国である、こう見ておるのであります。」それ以外
に言ってますよ、あちらこちらで。中国ということばは使わないが、チャイ
ナということばは使っていますよ。私はいま黒田質問だけしか持ってきてな
いが、たくさんあります。意見は完全に食い違っていますよ。施政権の問題
ではありません。領土権の問題です。領土は明らかであります。あなたの答
弁ははっきり食い違っている。私はそれでは了解できません。了解できない
です、これは。施政権の問題じゃありません。これは領土権を明確にしてい
ることです。

○池田国務大臣 私は、いま日本政府の考え方をはっきり申し上げておるの
であります。過去において中国が支配しておるということを認めたことばは
たくさんございます。ただ法律的に条約上どう解釈するかといったら、先ほ
ど来申し上げておるとおりであります。これは納得できぬ、あなたの意見に
従わぬ、こうおっしゃっても、それは従うわけにはまいりません、私の信念
で、日本政府の根本的考え方でございますから。

○岡田委員 総理大臣、だめですよ。私は中国は、かつて中国大陸を蒋介石
が支配した、そんなことはわかっていますよ。「台湾は中国である、」と
言っているのですよ、あなたが。だから食い違っている。台湾の施政権は中
華民国にありますと言っているのじゃない、台湾は中国であります、こう見
ております、こう言っている。またそれ以外に、台湾は中国に属する、こう
言っている。この点は明らかに食い違っております。施政権の問題ではあり
ません。

○池田国務大臣 それはそのときに、領土権はどうかという問題と、だれが
支配しているかという問題を区別しての御質問ならば、いまのようにはっき
り答えます。だから、もしそういうように言っておるとすれば、ここではっ
きり申し上げますが、台湾は中華民国政府が現に支配しておる、そして日華
条約はここに適用になる、こういう意味でございます。領土権はどうかと
いったら、これは、日本が放棄しただけで、中華民国の領土権はカイロある
いはポツダム宣言にはそういうことを予定してきめておりまするが、この規
定は、われわれの調印したサンフランシスコ平和条約の規定とは違います。
われわれ平和条約によって日本の外交をやっていくのであります。これが私
の考えであります。

○岡田委員 それでは前の答弁はお取り消しになるということですね。

○池田国務大臣 前の答弁は、御質問その他によりまして法律的、政治的に
区別して答弁しようといったら、なかなかむずかしゅうございますので、前
の答弁はいまの答弁のごとく御解釈を願います。

○岡田委員 そんなことはありません。法律的、現実的な問題ではないので
す。あなたは、台湾は中国のものであるとはっきり言っている。チャイナの
ものであるとはっきり言っている。これが現実の問題ではない、法律的にも
それは一致しなければならない。これは前の点をお取り消しになるなら私は
了解してもよろしい。前の点をお取り消しにならないで、それは同じことで
あるというような解釈は、私は総理大臣の答弁としてそういうように軽々に
言われるのは困ります。私はそういうようには受け取れません。

○池田国務大臣 あなたが、前の答弁は領土権も中華民国が持っておったの
だと御解釈になるならば、それは、私の考えとは違いますから取り消しま
す。私があのとき申し上げたことは、あくまで中華民国が施政権を持って政
治をしておるという意味で言っておるのでございます。領土問題につきまし
ては、先ほど来申し上げておるとおりでございます。だから、そういうふう
に御了解願いたい。したがいまして、あなたが領土まで持っているのだと御
解釈になるならば、これは私は取り消しますが、私の真意はそうでなかった
のだ、こういうことをはっきり申し上げます。

○岡田委員 いやいや、先ほどから前に持っておったかどうかなんて、台湾
は前から蒋介石が持っておったわけじゃないのですからね。そんな解釈の現
実問題ではない。じゃ、お取り消しになったというように解釈してよろしい
ですね。

○池田国務大臣 あなたの解釈が領土権ありと認めた解釈に受け取っておら
れたら、そういうことを言うのは本意ではございませんから、取り消しま
す。しかし、私があのとき言ったことは、ただいま申し上げたことと何ら変
わりがないつもりで言っておるのであります。その意味においては取り消す
必要はないと思います。

○岡田委員 それは、あなたの気持ちの、主観の問題などというのは、私は
わかりません。大平さんの言うとおり、聞いてみなければわかりません。主
観の中の問題でないのです。発言の結論ですよ。速記録に出ている事実の問
題です。速記録の事実においては、これは取り消していただくのがあたりま
えじゃありませんか、事実じゃありませんか。

○池田国務大臣 先ほど答えたとおりでございます。

○岡田委員 それではもう一度、昭和三十六年三月二十九日、外務委員会に
おいて黒田質問に答えて、「そこで沿革的に申しますると、カイロ宣言ある
いはポツダム宣言によりまして、われわれが受諾した関係上、われわれは台
湾は中国である、こう見ておるのであります。」こう言っているじゃありま
せんか。これは台湾の帰属未確定という答弁と明らかに食い違っているじゃ
ありませんか。この点は、前のあれがあなたのお考えと違っているというの
なら、ここではっきりお取り消しをいただきたいと思います。

○池田国務大臣 先ほど来たびたび申し上げますがごとく、サンフランシス
コ講和条約の文面から法律的に解釈すれば、台湾は中華民国のものではござ
いません。しかし、カイロ宣言、またそれを受けたボツダム宣言等から考え
ますと、日本は放棄いたしまして、帰属は連合国できまるべき問題でござい
ますが、中華民国政府が現に台湾を支配しております。しこうして、これは
各国もその支配を一応経過的のものと申しますか、いまの世界の現状から
いって一応認めて施政権がありと解釈しております。したがって、私は、台
湾は中華民国のものなりと言ったのは施政権を持っておるということを意味
したものでございます。もしそれ、あなたがカイロ宣言、ポツダム宣言等か
らいって、台湾が中華民国政府の領土であるとお考えになるのならば、それ
は私の本意ではございません。そういう解釈をされるのならば私は取り消し
ますが、私の真意はそうではないので、平和条約を守り、日華条約につきま
しては、施政権を持っておるということで中国のものなりと言っておるので
ございます。

○岡田委員 それでは総理大臣の前の答弁は領土権という意味で言われた、
そのことについてはお取り消しになった。私は、このカイロ宣言その他先ほ
どからずっと順次述べてまいりました規定に基づいて、台湾は当然中国の領
域である、こういう解釈をとっております。あなたはそういう解釈、私の解
釈に同調するような答弁をしておられたから、それはわが意を得たりである
といって私はこれを取り上げた。しかし、今度はそういう意味でないという
なら、これはお取り消しになってもいいですと、こういうお話ですから、そ
れはお取り消しになったと思って、私は依然としてあなたと私の意見の食い
違いがある。あなたはお取り消しになった。したがって施政権の問題であ
る。私たちは領土権の問題である。しかし、あなたのここに出てきた答弁
は、前の答弁は、これは領土権という意味ではなかったのだ、そういう意味
におとりになるなら取り消してもいいですと先ほど御答弁があった。だか
ら、これは取り消されたんだと私は思います。そういう意味で進めてまいり
たいと思いますが、委員長いいですね、進めてまいります。

○池田国務大臣 はっきりしておきます。あなたが私のことばを領土権あり
と御解釈になったとすれば、それは誤解を招きますから取り消します。私の
申し上げておることは、施政権があることを意味しておるのでございます。

○岡田委員 これは最後にあれしますが、この池田さんの態度が二つの中国
への逆なんです。

○荒舩委員長 ちょっと待ってください。

○岡田委員 いや、これでおわりますから。いいですか、台湾の帰属未確
定、連合国がこれをきめる。したがって、中国の中に連合国である外国が干
渉してこれをきめる。それによって中国にあらざる国に台湾がなる可能性が
ある。これは二つの中国論の発想です。これはダレスの陰謀に池田さんも
ひっかかっているのです。一つの中国論の立場はそこでくずれている。池田
さんは一つの中国論なんて前向きのことを表面で言いながら、実際には二つ
の中国論に協力しているじゃありませんか。池田さん、なぜこの態度を明確
にしないのです。ほんとうに中国の人民のことを考えるならば、あなたは一
つの中国の観点を貫徹して、台湾は中国の領域でありますという三十六年の
ときの答弁を明確に貫徹すべきです。あなたは、そういうような観点をお持
ちにならないところに二つの中国論への道がある。この点は、私はこの委員
会を通じて国民の前に明確にしておきます。これはなぜ私がこれほど主張す
るかというのは、これからアメリカが台湾共和国という陰謀をしようとして
いるからです。そういう危険性が非常にあるからです。二つの中国へ持って
いく危険性があるからです。だから私は初めから終わりまでこの問題を聞い
ている。池田さん、こういう点については十分御注意を願いたいと思う。二
つの中国の陰謀にあなたが加担するならば、あなたがいかに日中の国交回復
をしようとしたって、それはできません。これははっきり言っておきます。
一つの中国の観点に立たない限りは、池田さんの手によって日中の国交回復
はできないということを明らかにしておきます。そこに佐藤さんもいますか
ら、よく聞いておいてください。

○荒舩委員長 岡田君に申し上げます。岡田君に申し上げます。

○岡田委員 いや、これで終わります。

 中国と日本の国交回復のために大使級会談まであなたは提唱しようとして
いるでしょう、佐藤さん。それならば、一つの中国の観点に立って、それを
貫徹されることを、佐藤さんも含めて私は希望して、私の質問を終わりま
す。


『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html
『日本之声』http://groups.yahoo.com/group/nihonnokoe Big5漢文


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