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阿貴(アークエイ)。かくすればかくなることと知りながら、やむにやまれぬ大和魂。

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青森李登輝友の会ブログ

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台湾は日本の生命線(三) 林建良・05.7、31、

【講演録】林建良・台湾から見た日台関係の重要性

台湾は日本の生命線(三)

平成十七年七月三十一日
日本李登輝友の会主催 横浜にて

2005年九月号漁火より転載


台湾から見た日台関係の重要性

「台湾の声」編集長 

世界台湾同郷会副会長

日本李登輝友の会 常務理事 林建良(りん けんりょう)

日本を見る台湾の三つの目

 まず一人の台湾人として、日本人の暖かい気持ち、台湾を思う気持ちに感謝しております。私は、田久保先生とは逆な観点で話をすすめます。台湾から見た日本、台湾にとって日本はどのような存在なのかという話です。    

 日本では、台湾についてかなり勉強している学者でも、台湾は漢民族の国家だと理解しているようです。昔、台湾にやってきたオランダ人が中国人を連れてきた。鄭成功の時代や清朝時代の二〇〇年間に中国人がやってきた。それが台湾人の祖先であるというふうに思っている。それは大きな間違いであって、台湾人のほとんどが原住民の子孫です。   

 台湾は歴史に登場してからそう長くはありません。十六世紀の後半から十七世紀の初めです。日本でいえば戦国時代です。つい二〇〇年から三〇〇年前までの台湾は文明国家ではありませんでした。文字もありません。その台湾に初めて先進文明を導入し、国家としての法治精神を教え、インフラ整備をしてくれた国が日本です。そして台湾は民主主義の国になり、今では総統を選ぶようになり憲法を制定しようとしているわけです。    
その台湾人は、日本をどう見ているか。戦後の台湾は非常に複雑な社会になっており一概には言えません。よく台湾は、かなりの親日国家であると、日本人もそう考えているし台湾人もそう言っています。私は、台湾人が日本を見る目は少なくとも三つあると思っています。

 一番目は、戦前世代の台湾人です。いたって温かい気持ちで、尊敬の念をもって日本を見ています。  

二番目は、私のようにもともと台湾人の子孫である戦後世代です。この世代が日本について受けた教育は、中国とそれほど変わりません。なぜなら台湾の教科書と中国の教科書はあまり変わらないからです。日本を敵とみなしています。しかしながら私達は、家庭に帰ると、教科書に書いてある日本人像はウソだよと親に教えられました。ですから日本に対して、知らないながらもそれなりに温かみを感じています。

三番目は、戦後に中国からやってきた中国人です。中国人の子孫、中国人そのものです。日本を見る目は現在の中国とそれほど変わらないでしょう。  
台湾の教科書は、蒋介石政権の目線で見た日本が書かれており、反日教育がなされてきました。そうした教科書は、日本の台湾統治を正当に評価する中学一年生用の教科書『認識台湾』が出されるまで使われていました。ところが陳総統になって、今はありません。え! 陳総統が、と思われるかもしれませんが、そういうことをするのです。現実に陳総統は戦後六十年を期して、「我々は六十年前、日本と戦って勝利した」などと発言しています。六十年前の台湾は日本です。台湾は中国と戦ったのです。戦後世代の台湾人の日本に対する認識はこのようなものです。

台湾と日本四つの共通点

 しかしこの三つも日本の真実像をとらえておりません。戦前世代の台湾人が見ていた日本は、もはや今の日本ではなくて消えている日本です。李登輝さんはその象徴的人物です。日本で生活したこともあるし、戦前の日本について非常に理解しています。さらに日本人と違うのは、東京裁判史観の影響も日教組の影響もマスコミの影響も受けていません。皆さんよりも文化的には純粋な日本人です。  

 戦後世代の我々はどうか。日本の大衆文化、ドラマ、アニメ、歌など、どんどん受け入れており、それは悪くはありません。しかし日本の文化はそれだけかということです。それが日本文化の本来の姿でしょうか。
三番目の中国人の目線は、説明するまでもなく日本の実像とかけ離れています。実像をとらえていません。  まだだよ! ()

 戦後の日本と台湾は、おそろしいほど似ています。

 一番似ているのは自分の国を憎み、自分の国のためになるものは全て反対するという反日、反台湾という内なる敵の存在です。

 二番目は国家としての目標、もしくは気概を失っていることです。戦後の教育によって、全て自分さえよければいいという個人尊重、個性尊重の風潮があることです。最近台湾の、日本でいう文部省から通達が出されました。私達の中高校時代は、男子はだいたいスポーツ刈り、女性はだいたいショートカットでした。当然そのとき我々は嫌でした。それを十数年前から全部解放して、さらにパーマにしようが染めようが全部自由だというのです。個人の自由が全てに優先するという状況になっています。おまけに国家がどうなるかというのは二の次三の次、日本も似ています。  

 三番目はアメリカ依存です。台湾は日本以上にアメリカに依存しいています。台湾は国際社会で国として承認されていませんから、武器にしてもアメリカに依存せざるを得ません。李登輝政権以降の台湾は、特にアメリカ政府、アメリカ人は何を考えているのか戦々恐々しています。聞きたいことがあっても聞けない。アメリカがくしゃみをすると台湾は肺炎になっているということがよくあります。全く主体性がなくなっているのです。

 四番目は中国恐怖症です。

 そしてこの四つの結果として、若者達は自分さえ良ければいいという人種になってしまっています。いかに利益を得るか、いかに自分のためになるか。いかに危険なリスクを避けるか。非常に保守的になっています。今の日本社会も台湾社会も、二十歳、三十歳の若者が老人のようになっている。私から見るとお祖父ちゃんのようです。
 逆に七十代、八十代の熱血青年がいっぱいいます。李登輝さんがその例です。国家天下のことを思い、国をどうするか、これからの世界戦略はどうするか。これも日本と共通しています。要は、若者達は国のことを考えなくなった。ある意味私達が、国のことを考えなくていい社会を作ってしまったのです。   最後まで!   

尊敬の念あっての親日感情

 そういう台湾と日本の状況において、台湾人が日本をどう見ているのか。また日本の存在は台湾にとってどう意味があるのだろうか。それが本日の話です。しかしその前に、語らなければならないことがあります。それは台湾と日本の前に立ちはだかる中国の存在です。

中国は台湾にミサイルをすでに七五〇基も照準しています。しかも三月十四日には、反国家分裂法を制定しています。もし台湾統一が困難な場合、台湾に武力侵攻する。しかもほんの三人、軍と国家主席と国務大臣で発動できるというものです。要は台湾に対する宣戦布告です。
このような背景の中で我々台湾独立派は、その二週間後、一〇〇万人のデモをやって抗議する気持ちを表現しました。しかしその後、国民党の連戦主席、親民党の宋楚瑜主席の相次ぐ訪中、その中での陳総統のぐらついた対応、また脅迫に対する台湾人の反応などを見ると、中国の脅迫は有効のように見えました。残念ながらこの戦いは、短期的に見たら台湾が勝ったとは言えません。それに対して国際社会からは当然批判の声があり、日本も批判表明をしました。  

 そういう状況の中で、台湾独立運動に参加している人間として、もし日本に対する期待があるとすれば、それは日本が強くなることです。それによって日本は世界にアジアに貢献でき、台湾にとっても非常にプラスになります。

 では、台湾人は日本をどう見ているか。中国からやってきた人間は別にして、戦前世代と戦後世代に共通点が一つだけあります。それは、日本という国が台湾の先生だということです。なぜ台湾人に親日感情があるのか。李登輝さんの『武士道解題』にも書いてあるように、尊敬の念がなければ親日感情は生まれません。  

ところが戦後の日本は、台湾に対していたって冷たい。日本の公式文書は、いまだに台湾の総統を表記する場合、陳水扁「総統」と記しています。要は、陳総統は「いわゆる総統」という表現です。全ての公式文書がそうです。日本の外務省に聞くと国交がない。我々は台湾を国として認めないということです。では北朝鮮はどうなるか。日本はつい最近まで北朝鮮・朝鮮人民民主主義共和国と言っていました。金正日、「総書記」といいますか。全世界で台湾のオフィシャルの名称に括弧をつけているのは日本と中国だけです。そして台湾人の国籍を「中国」としているのも日本と中国だけです。過去、自分が統治し教化した同胞であるはず台湾人の国籍を敵の国籍にしているのが日本です。それでも我々台湾人から見れば日本人は先生です。日本人を尊敬している。親日感情を持っている。それは尊敬の念があるからです。  


簡単に消えない民族の伝統

 台湾人と日本人の個性は違っても、一番の共通点というのは、海洋民族であるがゆえの寛容心があることです。自然に対する畏敬の念、自分の郷土に対する愛情、仲間に対する愛情、生命に対する尊重の念、大陸民族とは大違いです。

 そして台湾人は、日本人の勤勉さや真面目さにひかれ、非常に尊敬して一生懸命真似をしようとしています。僕もそうです。真似をしようとしています。でも真似できません。大雑把。二十年近く日本に住んでいますが根っこからの台湾人です。  

その台湾人に文明を法治精神を衛生概念を教えてくれました。台湾の統治の象徴である総督府には二五〇万円、それよりもさらに台湾の医学校には二八〇万円を投資して医学教育に尽力しました。また、大教育家の井沢修二、民生長官を務めた後藤新平、冒険家で民族学家である鳥居龍蔵など全ての面において一流の人材を台湾に投入しました。
台湾は日本の弟子なのです。そのような尊敬の念を、今でも持っているのが台湾です。日本は台湾の先生です。もうちょっと昔の弟子に目を向けてもいいではないか。台湾人は常にそう考えています。これが台湾から見た日本ということです。   頑張って!

 なのに今の日本人は中国恐怖症があるが故に台湾を見ようとしない。昔、自分が育てた子供を見ようとしない。そればかりか台湾を中国に押し付けようとしている。よく日本人は、台湾と日本は運命共同体だというけれども、我々は心の底から信じられません。日本の政治家は酒の席では、「俺は台湾が大好きだ。中国大嫌い。台湾と日本は国交を正常化すべきである」と言ったりします。しかしいざ大臣になったり、それをやれる立場になると、「俺も俺の立場がある。理解してくれ」と言います。どこかで聞いたような話です。愛人に対する言い訳です。「俺はお前が好きなんだ。でも公の前には連れていけない」。我々台湾は六十年間も愛人扱いされて、なおさら日本が好きだということは、よっぽど日本はいい男なんでしょう。だから自信を持って下さい。

 では日本人は、腐ってしようがないのか。一台湾人から見れば、そうではありません。日本民族というのは、そう簡単に腐らないのです。新渡戸稲造の『武士道』にもあるように、七〇〇年も蓄積してきたサムライ精神は、そう簡単には消えるものではありません。一〇〇年前の言葉ですが、いまでも通じます。日本人は日本の中で腐っているようでも、外に行くと違うことが分かります。いざ外国に出ると責任感、人との接し方などやっぱり違います。民族というのはそういうものです。日本はまだ台湾の先生になれます。   

台湾を立派な国にします

 では台湾はどうなるか。特に今年に入って、中国の反国家分裂法の後、陳総統はぐらつき台湾はさまよっています。内なる敵、国家目標の喪失、対米依存、そして中国恐怖症、日本と同じこの四つの要素は台湾の方が重症です。なぜなら台湾の方が、体力がないからです。台湾はまだ子供と同じです。それでも我々は中国と一緒になりたくない。それでも我々独立建国派は、台湾という国をつくろうとしているのです。
(まだだよ!)

 我々は日本に「助けて下さい」とは一度たりとも言ったことはありません。我々が言いたいのは日本強くなって下さいということです。自由の精神、人権、生命の尊重を中国に向けて高らかに言って下さい。

 台湾というのは日本が放棄した領土です。台湾は日本人が放棄した子供です。サンフランシスコ条約によって一九五二年四月二十八日、日本は台湾の主権を放棄し、その処理は全てアメリカの軍政府に移りました。だから日本は、台湾と関係ないというのでしょうか。  

たとえそうであっても日本は、国連中心主義を非常に忠実に守っていながら、全ての民族において、自決権があるという国連憲章を忘れています。なぜ日本は戦後六十年間、台湾を重要と思いながら「台湾の将来は台湾人が決めるべきだ」と言えないのでしょうか。日本人が信奉してやまない、民主と人権の根本であるはずです。

 我々台湾は侵略もしないし、日本人を拉致し日本に麻薬を入れようともしていない。どうして日本は親日国家に冷たくて、反日国家に優しいのか。日本人は反日国家が大好きなのです。我々台湾人から見ればそうです。
それでも、我々は国をつくります。いかなる困難があっても、いかる障害があっても国を新しくつくります。台湾という国をつくります。それは台湾人の責任だからです。我々は、助けて下さいとは言いません。しかし邪魔しないで下さい。台湾の将来がどうなるか。我々は明日のことも分からない。しかし台湾の将来どうなるかというのは、我々台湾人は質問してはいけません。

 我々台湾人には、台湾の将来をどうしたいのか。それを実行する義務があるだけです。我々は台湾を立派な国にします。同時に日本もぜひとも普通の国、立派な国になり、また再び台湾の先生になって頂きたいのです。 (終わりです、頑張ったね!)


『台湾の声』  http://www.emaga.com/info/3407.html 『日本之声』  http://groups.yahoo.com/group/nihonnokoe  (Big5漢文) 最後まで読んでくれた方々へ、お疲れ様です!そしてありがとうございます!
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