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阿貴(アークエイ)。かくすればかくなることと知りながら、やむにやまれぬ大和魂。

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青森李登輝友の会ブログ

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第37回 日台東京フォーラム2000年まであと1年-台湾はどう変わるか98年1月27日

第37回 日台東京フォーラム

2000年まであと1年-台湾はどう変わるか

 第37回日台東京フォーラムは、98年1月27日、伊達物産アジア研究所で開催されました。立法委員選挙、市長選挙が終わり、総統選挙がある2000年まであと1年。この10年で大きく変化した台湾は、21世紀にさらにどう変わるのか。林 建良会員の問題提起で討論。
(参加者=台湾4名、日本12名、計16名)

発題=林 建良(医師)
 未来予測ほど難しいことはない。なぜかというと、ほとんど当たらないから(笑)。しかも、1年に限っての予測は、よほど面の皮が厚くないとできない(笑)。当たった評論家は、いつ、そう言ったと強調するが、当たらないと知らん顔をしている。10年後、20年後なら気楽。私が何を言ったかみな忘れているから(笑)。しかし、将来のことを考えなくてよいかというと、そうではない。

 予測をする時は、2点気をつけなければならないことがある。第一に、確実なものをまず把握すること。その上で、不確実なことを推測する。例えば2000年には総統選挙がある、というような決まった時間の流れがある。台湾に限って言えば、これからの政治日程で大きなイベントになることはほぼ確実だ。その上で、流動的なものを考える。

99年は節目の年
  99年は台湾にとって大きな節目の年になります。ちょうど20年前の79年に台米国交断絶があった。中国の建国は49年だったので、今年は50年目になる。また、今年はマカオが返還される。だから何なのかというと、この節目に色んな動きが出てくる。例えば、台湾関係法はアメリカの国内法です。3年前の総統選挙の時には、中国がミサイルを飛ばして、アメリカの空母が2隻出た。この根拠は台湾関係法だった。有事に防衛するということです。

  この法律は20年になる。米中国交回復も20周年になる。これを今後どうするのかの議論が出るだろう。これは台湾にとって大きな問題です。中国は、建国50周年を迎える。最近の江沢民の話にもそれが出ている。節目で大きなイベントをやりたいようだ。

 今年は、台中関係の窓口の中国側代表である汪道涵が台湾を訪問する。これは、昨年の台湾側の代表辜振甫訪中の答礼訪問だが、王道函は江沢民の先生だ。彼は、せっかく行くのだから何らかの成果がなくては、とアドバルーンを出している。これは、政治の一つの駆け引きです。つまり、この1年、国際環境は流動的になる。そして、2000年の総統選挙も、来年ではなく今年から始まる。誰が出るかで台湾の政治地図は大きく変わる。

法律も憲法も変える
 今年5月には、国民大会の会議が始まる。これは、孫文が中国は大きいからと、大きい国のために作った化け物のようなものです。国民大会は、国会よりは格は上だが、機能は格下。国民大会代表は憲法改正しかできない。日本人は、憲法は簡単に変えるわけにはいかないと考えるかもしれないが、台湾人は新しいもの好きで、飽きっぽい。この10年で4回変えた。気に入らないと変える国民性なんです。来年3月に総統選挙をするのも、4回目の改正で決まった。今回は、総統、副総統の選挙法まで変える。来年3月のルールはこれから出てくる。政治に絶対ということはない。絶対と言うなら、政治家をやめたほうがいい。

 7~8月頃、与党の国民党は15回目の党大会を開く。ここで、総統、副総統の候補者を決める。野党の民進党は、もっと早く候補者を出そうとしたが、国民党の動きに合わせようとしている。だから、今は流動的です。台湾の新聞を見ると、誰が出る、誰と組むという話ばかりです。

 国民党は、悪知恵は野党より一枚も二枚も上だから、どんな選挙ルールにしたら有利かを考えている。それから候補者を立てる。一つの案は、政治日程を変えてしまう案です。憲法を改正して、総統の任期をさらに1年8か月延ばしてしまう。これで、来年の選挙はなくなる。そうすると、今は何の政治資源もない与野党の二人の候補者の元気がなくなるだろうという読みです。それからゆっくり後任を考えようと。延長の言い訳は、立法委員(国会議員)の任期が3年で、国民代表が4年、総統も4年なので、立法委員選挙に合わせてやろうということです。これはあくまでも政治のアドバルーンです。

 もう一つは、総統の選挙法の改正で、相対多数を絶対多数にしようという案です。今、候補者として当然視されているのは、国民党主流派では連戦さんという人がいる。現在の副総統。しかし、世論調査の支持率は5%に過ぎない。祖父が歴史家、父が政治家でかなりの金持ち。順風満帆の政治生涯を歩いてきた。非主流派では、台湾省省長の宋楚愈さん。2年前に、李登輝さんが民進党と組んで、台湾省を廃止しようとした。省と国がほとんどダブっているのだから省はいらないという主張だった。宋楚省長が李登輝さんに反発してけんかした。しかし、世論調査では45%支持率がある。李登輝さんは22%。調査は宋楚瑜さんの側近がやった。しかし、その後何回も各種調査機関により世論調査が行われているが、連戦さんが一番低い。しかし、どう見ても、国民党候補者として出る確率が一番高い。

 野党はどうなるか。民進党は、台北市長2期目で負けた民進党の陳水扁さんが一番確率が高いと言われる。彼は選挙で負けてさらに任期が上がった。この人は、野党内で一番反対の声が少ない人です。しかし、本人はまだ出るとは言っていない。民進党の党則では、台北と高雄市長及び総統と副総統選挙に出た人は4年間立候補できない、と書かれている。ただ、法律ではなく党則だから、変えようと思えばいつでも変えられる。他方、民進党前主席の許信良さんが立候補に意欲満々。この「4年条項」を変えるかどうかで、どっちが出るかが決まる。許信良さんは出る可能性は少ないが、全くないとは言えない。

 以上は、総統の候補ですが、両陣営とも副総統の候補が決まっていない。誰が出るという噂も出ていない段階です。また、国民党の非主流は、李登輝さんを支持しない派閥ですが、必ずしも外省人だけではない。さらに、今回の台北市長選挙では李登輝さんも驚いたと思う。民進党の陳水扁さんが勝つというのが大方の観測でしたが、国民党の馬英九さんに負けた。甘いマスクでハンサムな人です。彼は外省人ですが、非主流派の力が働いたのは事実です。軍や情報関係の外省人の人たちが中心です。中でも、黄復興党部という軍関係者の組織が力を発揮した。この力に李登輝さんもびっくりしたと思う。 国民党が分裂すれば、非主流派で国民の人気が高い宋楚瑜さんが勝つ確率が高い。主流派の連戦さんが勝つには、絶対多数方式にしなければならない。つまり、絶対多数ならやり直し選挙になる可能性が高い。相対多数では第一回投票だけで負けてしまうが、絶対多数なら2位でもやり直し選挙で当選する可能性があるし、その可能性がかなり高い。そしてこの方式は野党には不利になる。民進党候補は、相対多数なら勝つ可能性がある。そこで、5月の選挙法改正がどうなるかをみなくてはならない。次に、誰が出るかになる。

さらに「台湾化」が進む
 これからの台湾の流れを考える時、台湾化がさらに進むと考えられる。これまで中国的な考えでやってきたことが変わるわけだ。例えば、これまで台湾領土は大陸を含んでいた。しかし、今年1月2日に公表された領海には中国が入っていない。これまでの建前であった大陸を含む中華民国という考え方を変えたわけです。しかも、領海には、金門島も馬祖島も入っていない。領域をはっきりさせるというのは、政府主導の台湾化です。次に、昨日内閣改造がほぼ決まりましたが、台湾の軍はこれまで国軍というよりは国民党の軍だった。そして、軍の幹部には台湾人が極めて少なかった。今回、台湾人の湯曜明さんが、初めて参謀総長になる。そして、唐飛参謀総長が国防部長になる。

 台湾の軍の仕組みは複雑です。軍令と軍政を違うところで管轄しています。たいていの国では国防部長は軍人がやる。これは軍政。参謀総長は軍令のトップです。これは指揮命令系統です。軍を実際に動かすのは、国防部長ではなく、参謀部長です。そして、国会に出て答弁する必要はない。総統に報告すればいいという建前です。李登輝さんの時代は、必ずしも総統が100%参謀総長をコントロールできるとは限らない。中国と台湾は、「拳銃から生まれた政権」ということばがありますが、まさにそういう政権です。拳銃なしに政権は維持できない。国民が、野党政権に不安を感じたのは、野党は軍を掌握できないのではと感じたからです。これが、今回初めて、李登輝さんの意向がかなり働いたと思いますが、台湾人の参謀総長が生まれた。これも台湾化という面で大きな意味がある。

陳水扁ヨシュア説
 李登輝さんの胸の内は誰にもわからないが、一つの例があります。宋楚瑜さんが省長を退任して李登輝さんに会いに行った。30分くらい待たされたそうですが、李登輝さんは一つのことばを自筆で書いてあげた。「諸法皆空自由自在」ということばです。お前は空っぽになった、早く覚悟した方が自由の身になる(楽になる)という意味でしょう。仏教のことばですが、執着してはいけないという戒めのことばです。何日かして、陳水扁さんとも会った。彼に、「昨日の新聞読んだかい」と聞いたそうです。「モーゼとヨシュア」という論評記事だった。ユダヤ人をエジプトから脱出させて建国しようとしたモーゼはよく知られている。しかし、建国はできなかった。弟子のヨシュアが初めてヨルダン川を渡りカナンの地に人々を連れて行き、イスラエルを建国した。

 つまり、陳水扁さんがヨシュアだということです。李登輝さんができないことを陳水扁さんがやってくれるのではないか、ということでしょう。それで、一時、台湾人は旧約聖書フィーバーになった。僕もクリスチャンですがその一人です(笑)。これは中国的かもしれないが、権力のある人は、自分の口から物を言わない。誰かの口を借りて言わせる。その後、李登輝さんの仲のいい友人である実業家の許文龍さんが、あるインタビューで、似たような話をした。李登輝さんは、陳水扁さんには自分と似たところが多く、かなり期待をしているようだ。

 私はまだ、何も予測をしていませんが、憲法がどうなるか、選挙法がどうなるか、総統選挙をやるか、その結果選挙になったら誰が勝つか等不確定なことが多い。しかし、一つ確実なことは、民衆の意識だけでなく、軍の台湾化、組織の台湾化、領土の明確化など、大きな流れとして台湾化がすすむことは間違いないと思う。あとは、意見交換でやりましょう。

【討論】
親子のような関係から反発へ
日男  宋楚瑜さんは、前に国民党の秘書長で、李登輝さんと連携して仕事をしていた。仲がいい人かと思っていたし、嚇柏村さんが非主流派と思っていたのですが。

林 宋楚瑜さんは、蒋介石の子どもの蒋経国さんの秘書を15年やっていた人です。この経歴は、今の台北市長の馬英九さんによく似ている。当選して真っ先に蒋経国さんのお墓参りをして泣いた人です。宋楚瑜さんもアメリカに行く前に同じことをして泣いた。これはパフォーマンスともいえるし、本音ともいえるが、つまり、蒋経国さんの抜擢なしにこの二人の政治生涯はないということです。そして、新聞局長になったが、仕事は検閲だった。書籍、映画、歌などすべてです。また、蒋経国さんが亡くなった時、党の中央常任委員だった。

当時、副総統の李登輝さんが総統になることは法律で決まっていたが、党の主席になるとは決まっていなかった。蒋介石未亡人の宋美玲さんが横やりを入れた。それに対し、宋楚瑜さんが李登輝さんを支持し、その一言で総統にしようということになっちゃった。みんなが迷っていた場面での一言が李登輝さんを助けたのです。だから、親子のようにかわいがっていた。かつての台湾省長の選挙の時は、みんな宋楚瑜さんに投票したというよりは、李登輝さんに投票したようなものです。しかし、2年前、台湾省を廃止しようとなった時、すんなり受け入れず反発した。台湾省の権限は大きいから。結果は、台湾省廃止まではいかずに凍結となり、いったん辞めると言った宋楚瑜さんが省長を続けた。

 彼は、政治手腕はあると思う。また、地方の村長等にお祝いや葬式には必ず本人が真っ先に行く。地方議会はやくざが多いが、彼はジョージ・タウン大学卒で、育ちがいい。しかし、偉ぶらない。やくざ出身の議員たちと兄弟のように飲むことができる。地方政治家には親しみやすいタイプ。連戦さんは、そういう点ではとうてい及ばない。彼は、台湾派ではなく、中国との統一派です。何回もそういう発言をしている。こういう経過で、主流派から非主流派になった。日女 よく政治家が泣くポーズがありますね。あれは何なんですか。支持が得られるんですか。

林 日本でやってもたいした意味はない。日本の男はよく泣くから。感激したり、嬉しくなったりして、スポーツ選手などもよく泣く。台湾では人前では泣かない。だから、泣いたらすごい効果、インパクトがある。しかし、票が増えるんだったら何回でもやるんです。これは、シグナルです。つまり、お墓で泣いたことで、非主流派に立ったんです。はっきりしないと、もう将来がないということです。

日女  その墓参りやモーゼの話などは、台湾の文化ですか、中国的なんですか。

林  中国の影響でしょう。皇帝は、遠まわしに言うもの。解釈は自分でしない。どのようにも解釈できる。これは、中国の権力者がよく使う手です。絶対自分が言わなくてはならないときは、あいまいに言う。

日男  日本人はあいまいに言い、中国人ははっきり言うと思われていますよね。

林 権力者は違う。総統府に蘇起という若い人がいる。この人ははっきり言う。とげとげしく言う人です。宋楚瑜さんともよく喧嘩します。李登輝さんはしない。失言すると失脚ということもあるが、内閣改造では大陸委員会の委員長になった。台湾の外交は組織が少し違っていて、外交部に日本課や局はなく、すべて亜東関係協会がやる。中国は、当然台湾の一部ですから外交部の主管ではないが、かといって内政部の主管でもない。中国のことはすべてこの大陸委員会がやる。前は、張京育さんがやっていたが、だいたい中国寄りの非主流派がやる。そころが、今回、反中国的な蘇起さんになった。この人事を見ると、蘇起さんの発言の中に李登輝さんの意向が働いていたことが分かる。宋楚瑜さんと喧嘩したのは、実は李登輝さんだったということです。

尊厳のある生き方
日女  どうして中国は台湾を取りたいの。どうして台湾は独立していないの。戦後、独立したのでは。

林 独立していないんです。日清戦争の後は清が日本に台湾を割譲した。戦後は、日本が台湾を放棄した。中国に返すとは言ってない。そして、台湾は連合軍の管理下におかれた。連合軍の一部であった蒋介石の軍が実際には台湾を管理したわけです。蒋介石は、中華民国に返還されたと言ったが、少なくとも台湾人はそうは思っていない。また、中華人民共和国は1日たりとも台湾を管理したことはない。中国は、台湾は中国の一部と言う。蒋介石もそう言っていた。また、今の台湾政府もそう言っており、反対はしていない。しかし、台湾国民の一部はそれに同意しており、一部はしていない。

日男  放棄した日本は、特に誰のものかが言えない。また、それが法律に明記されていない。台湾も中国も、互いに同じ主張をしていたが、やがて台湾で、「台湾は台湾人のもの」という主張が多くなり、そのことが中国と台湾の問題になっているということですね。

日女  でも台湾は民主主義で、中国はそうではないですよね。

林 国には、人に人格があるように、国格がある。統合したほうが経済が発展するとしても、台湾人がそうしたいと思わなければ、強制的にさせるわけにはいかない。チベットは中国の一部になってから発展したというが、幸せというものは経済だけではない。自分なりの主権を守って、貧しくてもその方が尊厳のある生き方なら守っていかなくてはならない。まして、今は、台湾の方が自由で発展している。民主主義の国になっているから、中国と一緒になることはない。

  清が台湾を割譲した時、大臣の李鴻章は、「台湾は清の癌だ」と言った。男はみな強盗で、女は娼婦で、山に入るとマラリアになる。切らないと清の災難になる、と言った。論争はあったが、早くあげた方がいいという意見が多かった。発展してから、俺のものと言ってきたわけで、そこに住んでいる人の意見を無視している。大国主義です。これは納得いかない。中国の論理はいつも一つです。「文化も先祖も大陸からきた同じ民族だから同じ国にするのが当たり前」ということです。台湾に人が住んでいなかったわけではないし、文化もすべて大陸からのものではない。日本の50年の影響も大きいし、さらに50年分離していた。オランダ、スペイン、イギリスもかつて一部を支配した。文化や民族も違う。北京語は強制されて話しているだけです。

日女  中国が威圧的に言う感じがしますが、その時は、微妙な立場になるのでは。林 災難がないと国が滅びる、ということばがある。災難とは外圧ですね。台湾は幸せな国です。敵が足りないということはないですから(笑)。ありすぎるほどある。「エコノミスト」は、97~98年の経済のパフォーマンスで、一番はアメリカではなく台湾だと言っている。通貨が安定し、インフレが少なく、失業率が少ない。すべての財務・財政状況が安定しているのが台湾だ、と。皮肉なことに、台湾は国際的に国として認められていない。IMFが韓国やインドネシアを助けたが、台湾は国になっていないので、IMFに入れない。苦しい国にお金を出そうとするとできない。中国が圧力をかけるから。危ないこともできないのだから安泰です(笑)。

日男  領域の話がありましたが、台湾省の領海ですか、今管轄しているところのことですか。これは将来、金門、馬祖を手放すことにもつばがるのでは。メリットがあるとも思われないのに、どういう意図でとられた措置なのか。

林 金門、馬祖は大陸の目の前です。そこから12海里を領海とすると中国はどういう態度に出るだろうか。撃沈するかもしれない。元々、そこを領海にするのは不可能なんです。しかし、そこを放棄できない理由はたった一つ。精神的なものです。国民は領土問題になるとヒステリックになって冷静さを失うものです。こんな小さな二つの島に、3分の1の兵力を置いてあるんですよ。これは、中国の人質です。

 中国は、取ろうと思えばできたのに、毛沢東と周恩来は取らないことにした。取らなければ、台湾を消耗させられる。しかも、二つの島は福建省です。ここは、日本の時代の領土には入っていない。そこを確保することで、中華民国は中国の一部と言えた。だからわざと取らない。2年前、民進党の施明徳主席(当時)が、「島は返そう」と」言ったら、すごく大騒ぎになり、たたかれた。領土はたくさんあった方がいいとか思っているし、しかも、そこに人が住んでいるから難しい。だから領海に二つの島を入れていないのは将来のためにも賢明だと思う。

台男 今、内政的なレベルの話が多いが、台湾問題は国際的なレベルの話が多い。領海法で金門、馬祖を含まないのは、1954年に米国と国民党政府との約束では、金門・馬祖は防衛に含まれていない。台湾関係法も含まない。日米安保条約で米国は台湾を守っている。台湾海峡の真ん中に防衛線を引いている。台湾の海上パトロールは、中間線まで。金門・馬祖はあえて守っていない。第一段階とは言っても、第二段階になっても守れない。かえって危ないことになる。それでは、日米安保条約で台湾を守れない。

  日本は憲法9条で交戦権を放棄しているが、台湾は剥奪されている。台湾は国でないから。武器はあっても使えない。自衛には使えますよ。また、国でないから同盟国も作れない。ガイドラインは台湾にとって重要なことです。ハワイからでは遠すぎる。橋本政権の時は、新中派の加藤幹事長がいたから、ガイドラインを通せなかった。今度の国会は、これが問題になる。台湾海峡は日本の生命線でもあるから、日本にとっても大変なこと。

今は、中国海軍の動きは衛星で監視できるが、台湾がとられたら、太平洋に中国の核弾頭を積んだ潜水艦が出られるようになり、もう監視できなくなる。これは、日本もアメリカも死活的な問題になる。台湾はまだ未成年だから、アメリカが守っている。まだ国民党は、「中国国民党」という名前なんです。あちらは「中国共産党」。この二党で問題を解決しようとする構図もある。だから、自前の大統領を作って、大人として国連に入りたい。

日女  今回、李登輝さんが、「新台湾人」と言いましたね。これが台北市長選挙で馬英九さんを勝たせたという。

林  10数年前、蒋経国さんが、「私も台湾人だ」と言った。この時に、外省人、台湾人の問題は解消しておくべきだった。私は、こういう区別はしたくない。「新台湾人」として新たに出発し運命共同体を作るという意味なら賛同するし、遅すぎたくらいです。そのスローガンで勝ったというより、もう勝ちそうなところにそのスローガンが出たということでしょう。この言葉のインパクトは強かった。できれば、政策や教育の方向づけで、その「新」も取ってしまえばいい。我々は台湾人だ、となることが望ましい。外省人ということばがいいとは思わないが、区別が必要な時もある。しかし、元中国人とか大陸の出身者という言い方ではかえってややこしくなる。このことばがある以上、争いがあるのは無私できない。いずれ、「台湾人」になると思う。

日女 仕事上の仲間では、二世、三世の世代だからあまり関係ないが、同時に、台湾人が話すビンナン語ができないと、ビジネスで困ることも起こっている。まだ、複雑な要素があるかな。

林 時間がかかる問題ですね。台湾人は世界中にいる。日本にもいるが、彼らは帰化していて、ほとんど北京語も台湾語もはなせなくなっている。だからと言って、台湾より日本を愛しているとは考えられない。それに似た真理だと思う。年輩の人に台湾を愛しなさいと言っても、僕を含めて中国人として教育されてきた。中華民族がいかに偉大か、という教育です。もう50年洗脳されている。台湾人でも外省人でも中国に幻想を持つひとはかなりいる。一つの政策で解消できるものではない。しかし、「新台湾人」ということばで、少なくとも外省人の不安がある程度取り除けると思う。今まで権力を握っていた人は数では少数派だった。これまでは権力に守られ、既得権も得られた。それは不公平なことだったから、権力がなくなると不安になる。しかも、二世、三世には罪もない。台湾人にそれなりの寛容心が必要だ。選挙中によく、「中国豚は帰れ」というスローガンがあるが、さらに固くなになるだけだ。「新台湾人」は批判もされているが、第一歩だと思う。

日女  台湾化がすすんだとは思うが、軍関係では、兵役の人たちがひどいめにあったとも聞いた。

台男  私は、政治の勉強はあまりしなかったし、こういう会は初めてで、こういう発言をするのも初めてです。中華民族は、国が大きいほどいいと思うからね。本省人(台湾人)は400年くらい前から大陸から渡ってきたが、その前から高砂族の人たちがいる。蒋介石が連れて来た人も、台湾の政治、経済が進んでいるから、今すぐ統一はしたくないですよ。

日男  時間がかかるでしょうが、少しづつ、台湾の状況を世界に理解してもらう必要がありますね。◆

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