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阿貴(アークエイ)。かくすればかくなることと知りながら、やむにやまれぬ大和魂。

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青森李登輝友の会ブログ

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李登輝前総統vs井沢元彦氏「SAPIO」対談(3)



李登輝前総統と井沢元彦氏対談の前編最後の部分をご紹介したい。ここで李登輝前総統
は、台湾独立に関連して、中国による台湾併合のシナリオについて触れ、「だから、台湾
独立とか中国との統一だとかをテーマにして、選挙や権力闘争をやるなと言っている。や
ることは他にある」と述べられている。

また、李前総統「転向」論者がその最大の理由とする「中国とは三通どころか四通も五
通もやればいい」という発言も出てくる。どのような流れでこの発言が出てくるのか、そ
れに対して井沢氏がどう答えたのか──。熟読されたい。

 次号からは後編「安倍総理は中国と対等に碁を打てるのか?」に入る。

                 (メールマガジン「日台共栄」編集長 柚原正敬)
--------------------------------------------------------------------------------
李登輝(台湾前総統)vs井沢元彦(作家)特別対談「台湾の選択、日本の将来」前編
「台湾は民主的な独立国家。独立宣言など必要ない」

【2007年2月28日発行(2月14日発売)SAPIO(第19巻第5号通巻410号)】

中国経済の発展を支える
「新奴隷制度」

井沢 なるほど。その5つの条件を満たす指導者というのは確かに理想ですが、台湾だけ
でなく、世界を見渡してもいなくなりましたね。
 では、胡錦濤という中国の指導者をどう見ておられますか。併せて、08年の北京オリン
ピック、10年の上海万博までの大陸情勢の予測をお聞かせください。

李 胡錦濤は江沢民に比べると、妙に落ち着いていて、口数も少ないが、やると言ったら
一歩ずつ着実に実行するタイプですね。彼が一番困っているのは地理的な所得格差が広が
っていること。これを何とかしないと共産党自体が危うくなる。どこで暴れだすかわから
なくて、1年間に何万件も農民暴動が起きている。

井沢 解決できますかね。私は難しいと思っていますが。

李 今のところ中国人陸における現在の制度というのは、私が名付けたのですが、「新奴
隷制度」で、土地が非常に安いから人民は奴隷に近い状態にあるのです。

井沢 昔のロシアの農奴と貴族みたいになってますね。

李 そう。労働者の賃金も1か月100ドルぐらい。この状況を天から授かった贈り物のよう
にとらえ、海外の資本家がどんどん資本と技術を投資している。それが続く限りは中国経
済は伸びていく。問題はこれがアメリカにどういう影響を与えたかで、対中貿易が2000億
ドルの赤字になっているわけです。
 80年代に対日貿易赤字が莫大になっていたときにアメリカが何をしたか思い出してみれ
ばいい。国際金融を牛耳っているアメリカは、円高にしろと言い、1ドル80円まで円が上
がった。日本には外貨がどんどん入ってインフレになり、投資先がないから株や土地がど
んどん上がった。上がりすぎて緊縮財政をやった途端にバブル崩壊です。

井沢 外資は売り抜けて巨額の富を奪っていきましたし、日本の大企業がアメリカのロッ
クフェラー・センターなどの不動産を買い漁っていましたが、結局、叩き売らなければな
らなくなりました。

李 全部アメリカに吸い取られた。アメリカ人というのは平気でこういうことをやるんだ
よ。今、中国大陸に対しては「人民元を引き上げろ」と言ってますね。同じことをやるん
じゃないか。

井沢 なるほど。私は別の側面から崩壊を予測していて、中国はモラルで崩壊すると考え
ている。先ほど先生がおっしゃったように、地理的な所得格差が広がっている。しかし今
の中国では都市部から高い税金をとって、地方のインフラ整備をするということができな
くなっている。

李 海岸沿いの経済的に潤っている地域はみな反対します。

井沢 繰り返しになりますが、中国では平和裏に政権交代が行なわれる伝統がない。そう
すると、農民たちの不満が鬱積(うっせき)し、団結して暴発する可能性がある。

李 今のところはあれだけの軍隊と公安が睨(にら)みをきかせていて、警察がインター
ネットのコントロールまでやっているなかでは、少し長い目で見る必要があるかもしれま
せん。

井沢 もう一つ、中国の軍事的脅威についてお聞きしたいんですが、中国が行なった衛星
破壊実験についてはどうお考えですか。

李 それは中国が世界に誇る、威張るための手段の一つ。

井沢 国威発揚ですね。

李 我々はこれだけ持っているぞ、アメリカはやれるのか、衛星を落とすだけのミサイル
を撃てるのかと。

井沢 中国が台湾を併合する可能性についてはどう見ていますか?

李 中国の軍事的な台湾対策に対しては、彼らがどういうシナリオを持っているか、それ
を知らないといけない。たとえば96年に初の総統直接選挙があったとき、中国は台湾海峡
にミサイルを撃った。何のために撃ったか。我々から見ると、あれは台湾をとるためじゃ
ない。驚かすための心理的作戦なんです。これを、我々は絶えず知っておかなければいけ
ない。
 台湾併合のシナリオについては、3つ考えられます。1つは非常に親中的な政府を台湾
につくる。事実上の属国にし、1日かそこらで攻め込んで併合を宣言する。2つ目は、ア
メリカが中国に妥協して、台湾を共同管理しましょうと提案する。中国との戦争を避けら
れるし、台湾問題も解決できるじゃないかと。3つ目はどうにもならないので、現状維持。

井沢 日本では今度の総統選挙で、親中派が勝つのか、独立派が勝つのかで、台湾の方向
性が変わるんじゃないかという見方をしている人もいますが、その点はどうですか。

李 だから、台湾独立とか中国との統一だとかをテーマにして、選挙や権力闘争をやるな
と言っている。やることは他にあるんです。

井沢 一昔前は、北京オリンピック直前に独立宣言してしまえという意見もありましたが。
そんなときに軍事侵攻はできないだろうと。

李 ところが、台湾は独立宣言をする必要がないんです。もう独立国家なんだから。独立
国家だから、中国との貿易もどんどんやればいい。三通(通信・通航・通商の開放)どこ
ろか、メディアも宗教も文化も含めて四通も五通もやればいい。先ほど大陸のインターネ
ット規制の話をしましたが、交流して世界の情報をどんどん持ち込むことが大切。それが
中国大陸自身を変えることになる。

井沢 台湾を中国化するのではなく、中国を台湾化するということですね。

                                 (次号につづく)

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